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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 66

※※
それから、15年後。
王宮の奥まった場所にある玉座の間にて、この国の支配者である王様が、最後の瞬間を待っていた。
政府や軍の要職につく臣民や、大好きなプリキュアたちと共に…。

「とうとう終わりか。しかし、楽しかったなあ。本当に楽しかった」

ポツリと呟いたその声は、静かな空間とはいえ想像以上に響いた。

この国の王に即位してから7年目の春より、物凄く大きな戦いが始まった。プリキュアオールスターズに鬼太郎一派や超人高校生たちをもってしても、その戦いを終えるのに10年もかかった。さらに、深過ぎる爪痕が残され、彼女達の奮闘もむなしく、この世界は滅びに向かっていった。
即位してから21年目の冬が過ぎようとしている今、この国も、あと数刻後には消滅する運命にある。

「みんな、聞いてくれ」

今度は皆に聞こえるよう、大きな声が玉座の間に響き渡る。
それを聞く誰もが、親愛の籠った眼で支配者を見つめていた。 
「今、世界の終わりを防げなかったのは、俺の不徳の致すところだ」
続く言葉に臣民たちは口惜しさを隠せない。
理想の支配者、という訳ではなかった。強くも、美しくも、聡明でもない、ぐーたら者で、好色で、しかし変なところでシャイで、何よりも慈悲深い支配者の役に立てない自分たちの無力が情けなかった。

何が行政の長か、何が全軍人を統べる女傑か、何が…伝説の戦士プリキュアか!!

「だが、何事にも終わりというものはある。最後の瞬間を、至らない王の俺を支えてくれたみんなと、愛するプリキュアたちと迎えられることに感謝しよう」
「王様に至らない点なんて無いよ!」
思わず声を上げたのは星奈ひかる…キュアスターに変身する少女だ。
「良いんだ。俺が友好各国への訪問を怠ってきたのは事実だ」
王様は、即位してから6年目のことを悔やんでいた。
何時からか、光の園のクイーンをはじめとする友好各国の元首や神々にコンプレックスを感じるようになっていた。

超エネルギー・プレージャルを発生させること以外に何の取り柄のない自分は、立派に国家元首をやってる彼ら彼女らと対等の付き合いをしても良いのだろうか?

あの、ゲゲゲの鬼太郎や御子神司から「友達」と呼ばれるに相応しいのか?

夏になってから、王様は他国に行くことはもとより、その情勢に目を向けることすら逃避するようになった。
秋になって、ラビリンスをはじめとする友好各国にて現政権の支持率低下が著しいことを知り、慌てて公式訪問を行うようになったが、手遅れだった。
政府と国民そして他国との結び付きが脆弱な国という、「敵」にとって絶好の獲物が数多く発生し、プリキュアたちは後手に回ってばかりいた。

もし6年目の春から積極的に他国を訪問していたら…

その国の国民に、王様が現政権と仲良くしていることをアピールして、支持率低下が抑えられていたかもしれない。
諜報部隊を動かして、敵の暗躍を察知し阻止できていたかもしれない。
その国の女性キャラとセックスしたり、男性キャラも混ぜて乱交したりして、大量のプレージャルを発生させ、提供できたかもしれない。

「超エネルギー・プレージャルと、それを大量発生できる俺の影響力を、俺自身が解ってなかったんだよなあ」
少しだけ頭を振る。
「なぎさ、ほのか、ひかり、咲、舞、満、薫、のぞみ、りん、うらら…」
61名のプリキュア変身者と、4人の番外戦士たち…王様当番を務める愛妾たちの名前を順に呼ぶ。
「…えれな、まどか、ユニ、そして、あゆみ。こんな、なんの面白みもない男の愛妾になってくれてありがとう」
堪え切れず、其処此処から嗚咽が聞こえてくる。

「藤P、キリヤ、奏太、誠司、リオ、ハリー…ポイズニー、ビブリス、レギーネ…アデル、アニエス、オリベイラ、ゼスト、士郎、セイバー、そして、全ての臣民達!みんなのおかげで俺は幸せだった!次の世でも必ず、再会しよう!」

玉座の間に熱狂の歓声が沸きあがる。

「みんな、ありがとう!!アンド……愛してる!!」

……そして世界は、光に包まれた。

※※
『前回は13年だったが、今回は15年…どころか20年の壁を越えたか』
『やはり、『6期鬼太郎』と『超余裕』をクロスさせた世界と更にクロスさせたのは間違いではなかったな』
『あの王様がプリキュアシリーズを熱愛していようと、それだけでは飽きが来る。他作品要素も少しは必要ということだ』

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