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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 54


※※
一時間が経った。夕日は既に落ち、オレンジ色の空もすっかり暗くなった。しかし、地上の照明はより鮮やかになり、のびのび町内トプールは盛り上がりの中にあった。
「ふぅ……」
王様はプールのふちに背中から寄りかかると、水に浸かりながら一息ついた。
「まさか、あいつらがペアチケットを当てていたとはな」

輝木ほまれのスケート仲間である若宮アンリと、愛崎えみるの兄・正人
野乃はな達の担任教師である内富士と、その妻・ゆか
かつてクライアス社の女幹部で、今は芸能事務所まえむきあしたエージェンシーの社長・パップルと、マネージャーであるジェロス

原作のネームドキャラが6人もいることに作為的なものを感じながら、王様は夜空を見上げる。
(今夜の星の輝きは今一つ頼りないな。いや、頼りないのは……)
そして、頭を左右に振る。
「俺も同じか」
「何が同じなの、王様?」
ピンク色のセパレート水着を着たラブが、いつの間にか隣にいた。
「ら、ラブ、せつなと一緒にステージで踊ってたんじゃ?」
「もう終わったよ。今、踊ってるのは……」
王様がステージに目を向けると、そこでは、
「フゥ〜!フゥ〜!」
アニメ同様、赤いビキニの上にパーカーを羽織ったパップルが、バブル期のディスコダンスを披露している。
「フゥ〜!フゥ〜!」×多数
しかも、結構ウケてる。
「いつの間に……」
「元・クライアス社の人たちって、何気にダンス上手いよね」
やがてダンスも終わり、パップルが人々の歓声に片手を振って応える。
「それで王様、何か悩みでもあるの?」
「いや、その、あれだ……」
王様がラブから目をそらすと、プールサイドの片隅で警備に当たってる近衛兵を見かけた。
その近衛兵は、なぎさと同様、プール警備仕様の半袖・半ズボン軍服を着込んでいるが、それは大したことではない。その近衛兵の目が、白目部分だけでなく、瞳孔も赤いことに比べれば。

そう、彼は、メイジャーランドと同じ世界にある、ケンジャノマゴ大陸から移住してきた【魔人】である。

前の世界で王様が愛好していた作品『賢者の孫』作中と同じく、ケンジャノマゴ大陸でも人間を含めた動物は大なり小なり魔力を持っており、その制御に失敗した個体が凶暴になり、辺り構わず攻撃を仕掛けるようになる。そうなった動物は、【魔物】と呼ばれる。
……そして、魔物化した人間は、魔人と呼ばれる。
ただし、オールスタープ国に暮らす魔人は、とある手法によって人為的に、理性を残した状態で魔物化した者達である。その手法とは……原作第一部ラスボスの魔人シュトロームがとった「黒い魔力を吸収させる」のとは似て非なる手法とだけ、この場では記しておく。

すると、目が赤くない別の近衛兵が近づいてきて、2・3言話すと、警備を交代したらしく持ち場から離れていった。解放感から背伸びする一方、どこか残念そうな雰囲気も出しながら。
「魔人たちも、この国に結構馴染んできたか」
「もう滅んじゃったけど、生まれ故郷のブルースフィア帝国では酷い目にあってきたもんね。この国で幸せを見つけてゲットしてほしいな」
「そうだな」
ラブの言葉に、うんうんと頷く王様であった。
「で、王様は何について悩んでるの?」
「べ、別に悩んでないって」
「そうかな〜?悩みのありそうな顔で夜空を見上げてたけど」
(うっ、鋭いやつめ)
王様は右腕を少し上げる。
「いやいや、俺は幸せ花盛りなんだから、悩みなんて無いさ」
そして、右手を小さく振る。
「本当かな〜?」
「本当だって。現に……」
王様は右手を伸ばす。そして……。
「きゃっ……あんっ!」
ラブの胸を揉んだ。
「あっ!……やっ……あんっ!いぁっ……!」
中学生としては豊かな胸が、水着の上から激しく揉まれていく。
「ラブの胸を揉みたいだけ揉める幸せ者なんだからな、俺は。……そして」
王様は辺りを見渡す。
「揉みながら、他の水着姿の美女・美少女を凝視したいだけ凝視できる!」

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