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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 51

4年前、新開発した戦闘機をテストすべく、王様と開発メンバー達、そして戦闘機パイロットになったウルフルンはメイジャーランドを訪れた。メフィスト王とアフロディテ女王の許可をとった上で、東の海岸にて戦闘機を飛ばしてたら、偶然、例の大陸を見つけたのだ。

「まあ、当時のウルフルンは『島を見つけた』と報告したらしいオニ」
「第一次調査団が上陸する前に偵察したら、島ってレベルじゃない大きさに面食らったそうよ」
「……正確な大きさを調べるには、燃料が足りなかったんだ」
アカオーニとマジョリーナの指摘に、今度はガクッとなるウルフルンだった。
『その大陸には現地人すら固有の名前をつけていませんでした』
映像は後少し続くようだ。
『当方では、第一次調査団が持ち帰った情報をもとに、オールスタープ国王陛下が名前をつけてくださいました。その名は……』
その時、くるみ達には、王様の方から、ピシッという音が聞こえた気がした。

『ケンジャノマゴ大陸、といいます』

その直後、王様の左隣に座っているポイズニーがポケットから飴玉を取り出し、包装を破くと、彼の口もとまで持っていく。
「陛下、この飴をどうぞ」
王様は、ポイズニーの指に挟まれた飴玉に口をつけ、自分の口内に入れる。
「ありがとう、ポイズニーのおかげでおちついたよ」
「勿体なきお言葉です」
その様子を見ていた奏太とタルトはヒソヒソと話す。
「自分でつけた名前なのに、なんで聞くたびに顔が引きつるんだ?」
「後になって、もっといい名前を思いついたけど、ケンジャノマゴ、ちゅう名前が他国にも浸透してもうたから、それで後悔しとるんとちゃうか」

4年前、第一次調査団が持ち帰った情報にて、例の大陸にはどんな国があり、どんな有名人がいるのかを知った王様は、唖然とした。
アールスハイド王国、ブルースフィア帝国、エルス商業連合国、イース神聖国、賢者マーリン、導師メリダ、教皇エカテリーナ、そして、オリベイラ・フォン・ストラディウス公爵……といった固有名詞の数々に、王様は以前の世界で読んだ小説のタイトルを口走ってしまった。
『賢者の孫、かよ!!』
それを聞いた人々が、王様が例の大陸を「ケンジャノマゴ」と名付けた、と解釈し、気がついたら他国にまで広まっていたのだった。
……王様にとって、黒歴史の1つである。
(まあ、原作では悲しい末路をたどる魔人達を、この世界では我が国で召し抱えられたから、良かったけど。原作主人公のシン・ウォルフォードとも、何だかんだで仲良くなれたし)

そうこうしている内に、メイジャーランドについての映像が終わり、プリントされた資料が配布された。
「では、本日の講習は終わります。配布した資料は、復習に役立ててください」

※※
講習が終わると、ポイズニーたち護衛隊は軍総本部に、ほのか、キリヤ、マジョリーナは研究所に戻り、それぞれ昼食と休憩をとってから公式訪問の準備を進めることにした。
王様も、昨晩にて王様邸宅に泊まった面々や、桃園あゆみをはじめとするメイドたち、本日の王様当番であるくるみ、託児室に預けていたシフォンを連れて外務省を後にする。そして、王様邸宅に帰ると昼食にする。 
「くぅ〜っ、しゃーわせぇ!」
「おいしーもの食べてるとき、幸せ感じるよねー」
講習からの解放感もあって食事と会話が弾む一同。
「きららと交代した時に聞いたんだけど……」
くるみの言葉に嫌な予感がする王様。
「昨日、なぎさやほのかと、誰がこの国の王妃様に相応しいかを談義したんだって」
「へ〜、そんな面白そうなことを」
「なぎさはTAKO CAFEのアカネさん、ほのかはポイズニー少佐、きららはアデル将軍推しだけど……みんなは誰推しかしら?」
(ラブ、響、そして皆、スルーしてくれ〜)
「はいっ!あたしは、この国指折りのダンサー、ミユキさん推しだよ」
「わたしは……ごめん、思い浮かばないや」
王様のテレパシーは届かなかった。
「かれんは、やっぱり、こまちのお姉さんの秋元まどかさん推し?」
「こまちさんはパルミエ国王のナッツと付き合ってるから、そのお姉さんと結婚すれば……カンペキな縁談ね」
「くるみ、それに美希、あの人が大人しく王妃をやりそうに見えるの?」
「……無理ね」×2
「そう言うくるみは誰推しかしら?」
「フローラさんよ。……あ、はるかが変身するプリキュアじゃなくて、キュアローズガーデンの管理者だった方のことね」
「なら、わたしは、デスパライア推しね」
「あなた達、王様が困ってるでしょう!」
菱川六花の母・亮子が注意するが。
「亮子先生は、誰推しなんですか?」
「そうねえ。我がドキドキ地区出身の大女優おおとり環さん、かしら」
あっさり組み込まれた。
「わたしも誰か推さないと……!」
「姉ちゃんが、変な対抗意識に火をつけてるよ」
奏に少し呆れる奏太であった。

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