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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 49

「ま、朝からあれだけ張り切ってたら、疲れが溜まって眠くなるのも、しょーがないか」
きららは一人納得すると、さらに呟く。
「王様は、結婚しない理由を上手く隠してるつもりだけど、プリキュアのほとんどにはバレてるんだからね」
王様も酒が飲める大人ゆえ、プリキュアの父母や兄姉(成人済)と一杯やることがある。そして、ついうっかり度数の強い酒を飲んでしまい、結婚しない理由を酔っぱらいながら食卓で話し、それが父母から娘・兄姉から妹に伝わることもある。……ついでに、プリキュアの母親や姉と一発ヤったりもするが。
「この国は、いろいろな種族・いろいろな出身の国民がいる。今はプリキュアと無関係な世界から来た王様がトップだから纏まってるけど、誰かを王妃すなわちこの国のナンバー2にしてしまったら、そいつの同族・同郷が調子に乗って他の者を圧迫したり、逆に妬まれて疎外される恐れがある。だから結婚しない、ね」
きららは歴史に特別詳しい訳ではないが、ノーブル学園で高度な教育を受けてから11年目であり、特殊な予備校で高卒資格も取得している。平安時代の藤原氏や平家のことぐらいは知っており、王様の不安も解らないでもない。
「けど、もう1つは納得できないっての」
王様が結婚しない理由はもう1つある。それは……。
「アデル、あきら、ゆかり、ポイズニー、アカネ、その他、あんなにもイイ女達が、王様の地位の他に取り柄のない俺と結婚したがるとは思えない。ぶっちゃけ、ありえな〜い、か」
呆れたように溜め息を出すと、きららは眠る王様の背中とベッドの間に腕を器用に差し込み、その身体に抱きつく。
「王様は……その、ありえない女が、けっ…こう居ること、に、気づくべきよ……」
きららも眠りについた。王様を下敷きにしながら抱きしめ、萎えたとはいえその性器を自分の中に収めたままで……。

※※
王様は、ほとんど何もない、上下左右もわからない空間にいた。
その空間には例外的にモニターが1つだけあった。そこには、テレビアニメ『フレッシュプリキュア!』の終盤4話……と良く似た物語が映されている。

怪物化したノーザと、怪人化したクラインが合体してノーザ・クラインに成り、復活したウエスターとサウラーが駆けつけ、ラビリンスの国民達がフレッシュプリキュアを応援し……
『ホワイトハートは、みんなの心!羽ばたけフレッシュ!キュアエンジェル!!』
と、ここまでは同じだった。
違うのは、ノーザ・クラインの中で、ノーザとクラインが対立しだしたことだ。
『プリキュアを倒すために国民をも消し去るなど、もっての他よ!』
『国民は総統メビウス様のために存在していればいい。メビウス様に逆らう国民など消去あるのみ!』
その隙にキュアエンジェル達が必殺技を放つ。
『ラビング・トゥルーハート!!』
『そ、総統メビウス様に…』
『栄光…あれ……!』

それからもアニメと同様、クラインが爬虫類、ノーザが植物の球根の姿を露にしたり、シフォンがウエスターとサウラーを助けた理由をキュアピーチ達が検証したり、サウラーがキュアベリーといい雰囲気を作っていた。
『そう言えば、いつの間にか、ポケットにこんな物が入ってたんだが』
『何かの結晶かしら?』
すると、サウラーの手から結晶がひとりでに飛び出し、ノーザだった球根に吸い込まれると……。
『私は……いったい……』
『ノーザが復活した!』
『服装のカラーリングも変わってるわ』

きれいなノーザ、爆誕!!

『シフォンはきっと、ノーザもラビリンスに必要な人だって思ったんだよ』
『私が……必要?』
それから、フレッシュプリキュア、ウエスター&サウラー、タルト&アズキーナ、そしてノーザの9人で総統メビウスのもとに乗り込み、アニメとよく似た展開でメビウスは滅び、支配されてたパラレルワールドも解放された。


ダンス大会決勝戦の日、会場の屋上ではアニメと異なり、ノーザを新たな指導者としてラビリンスを再建すること、ウエスター&サウラーは大会が終わり次第帰国するがイースもとい東せつなはこの世界……オールスタープ国に残ることが言及された。
『イース、いえ、せつな、幸せにおなり。そして、時々で良いから帰ってきて、その幸せを私たちに伝えて頂戴』
『わかりました、ノーザ様』
大会のシーンを経て、中学校の制服を着たラブとせつなが自宅を出るところで、映像は幕を閉じた。

「アニメで見てたときは、こういう展開を期待してたんだよなあ…」
映像の消えたモニターを前に、王様は呟いた。

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