PiPi's World 投稿小説

プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 45
 47
の最後へ

プリキュアの国の王様 47

すると、ほのかが椅子から立ち、きららを見据える。
「将軍であるアデルさんが王妃様になったら、軍部が力を持ちすぎるじゃない!…ここは、中隊長クラスが無難ね。そう、ポイズニーさんみたいな」
「彼氏であるキリヤの姉、つまり未来の義姉だからって、身内びいき酷くない?」
「……ほのかもきららも何を言ってるの。もっと相応しい人がいるじゃない」
いつの間に復活したのか、なぎさも椅子から立ち、二人を見据える。
「な、なぎさ?」
「へえ〜、なぎささんにも推しがいるんだ。誰?」
うろたえるほのかと、マイペースなきらら。
「TAKO CAFEの経営者……アカネさんよ!!」
無駄にカッコよく、ビシッと天井を指差す、なぎさであった。

「急に王妃談義、いや王妃論争が始まった…」
「はあ〜、他人の結婚だと思って好き放題言うなあ」
女達の争いに顔をひきつらせる藤村と、額に手を当ててため息を出す王様。
「しかし、王様。本当に、なぎさを護衛隊に組み込まなくて良いんですか?」
「ん?」
「ほら、なぎさとほのか、ふたり揃わないとプリキュアに変身できませんよ」

数年前、これからも隠し通すのは無理があると思ったなぎさ、ほのか、ひかりは、王様の立ち会いのもとで藤村とアカネに自分達がプリキュアであることや、ひかりの素性を明かした。その際のやりとりは……また後日にでも語ろう。

「訪問先の現政権への信用をアピールするからこそ、あえて少しの欠点がある護衛隊にしたんだ」
「なるほど」

「タコ焼き屋さんがアリなら、ウチの社長を推すわよ!」
「それこそ身内びいきよ、きらら」
「女社長というと、パップルさんかしら?」
「ほのかさん、あの人は未来人なんだけど……」
「元社長だけど、デスパライアさんは?」
「なぎさ、それだと財務省が威張り出すわよ」

ちなみに、メップルとミップルは……。
「口で戦うより、抱き合うメポ」
「それが一番平和だミポ」
いちゃついていた。

※※
それから、近衛第1小隊が到着し、例の乱交場と化した空き教室の後始末を行った。
「陛下、部員達の車両への収容、教室の清掃等、全て完了しました」
白く長い髪の女軍人が敬礼しながら、王様に報告する。近衛士官用の軍服と、膝丈までスリットの入ったロングスカートを着用している。頭からは2本の触手が生えている……が、サマーン星人と異なり、それらは白い蛇のような形をしている。
彼女の名は二口女(ふたくちおんな)……そう、かつてゲゲゲの鬼太郎達と敵対した、元・日本妖怪である。
「うん、ありがとう、二口女中射。」
数年前に復活し、オールスタープ国に移住してきて、今は王様の奉仕者である事を心がけて近衛第1小隊長を務めている。
「陛下の為ならば……」

その様子を見て、先ほどまで論争していた、なぎさ、ほのか、きららがヒソヒソと話す。
「二口女さんは、どうかな?」
「今の反応じゃ、よくわからないわね」
「王様も、お仕事中だからって遠慮気味だし」

「美墨大尉たちは何の話を?」
「……他人事だと思って勝手に盛り上がってるだけだ。気にするな」
「はあ、陛下が仰るのでしたら」
すると、藤村が王様に話しかける。
「王様、この後は他の地区へ行くのですか?」
「いや、今日は早めに邸宅に帰るつもりだが」
「そうですか。王様、あそこはマックスハート地区の一部扱いだから、今日・明日に、とは言いませんが……」

※※
近衛第1小隊がベローネ学園を出てから、王様はきららを連れて専用車に戻り、マックスハート地区を後にした。マックスハート地区は中枢地区と隣接しているため、すぐに王様邸宅に帰りついた。
王様は執務室に入ると席につき、しばらくの間、王様専用パソコンを操作していた。
「王様、どうしたの?」
「明日から、午後から2地区しか見回りに行けないからな。今日のうちに選定と順番をやっときたいんだ。…まあ、1つはスプラッシュスター地区に決めたけど」
「もう1つは?」
「スマイル地区、ハピネスチャージ地区、アラモード地区、ハグット地区の4つまで絞った。さて、何処にするか……」
王様は考える。

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す