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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 40

ポイズニーがインターホン越しに室内の者と話すと、扉が自動的に開いた。ポイズニー、王様、きららの順で部屋に入ると、そこには軍服を着た7人の男女、正確には横一列に並ぶ6人の男女と、その前に立ち、他の者より豪華な装飾の軍服を身に着ける1人の女性がいた。
「アデル将軍閣下、国王陛下ときらら殿を、お連れしました」
「ご苦労、入澤少佐」
ポイズニーは前に立つ長い銀髪の女性に敬礼と報告を行う。

そう、先日の外務省での打ち合わせにも出ていた彼女こそ、かつて西洋妖怪の最大勢力バックベアード軍団の大幹部で、今はオールスタープ軍の将軍を務める魔女アデルだ!!

ポイズニーが少し立ち位置をずらすと、アデルはより前に進み出て、微笑を浮かべながら王様に敬礼する。
「国王陛下、お越しいただき、ありがとうございます」
「昨日ぶりだな、アデル将軍。そこのポイズニーを隊長とする7人の護衛隊をつくったそうだな」
「はい。全員、陛下とは面識がある者ですが、改めて紹介しましょう」
アデルは立ち位置をずらし、後ろの6人が王様に見えるようにすると、紹介を始める。

「航空大隊より、ウルフルン大尉」
「はっ!」
「歩兵連隊より、アカオーニ大尉」
「はい、オニ!」
「守衛中隊より、アニエス大尉」
「はいっ!」
「近衛中隊より、青木れいか准尉」
「はい!」
「近衛中隊より、緑川なお准尉」
「はいっ!」
「副長に、海上連隊より、ミズ・シタターレ大尉」
「はい!」

アデルから名前を呼ばれた者が一歩前に出て敬礼するのを、6回繰り返す。
ちなみに、3番目に呼ばれた「アニエス大尉」とは、アデルの妹で、かつてはバックベアード軍団を脱走して鬼太郎と共闘し、今はこの国で将軍直属の守衛中隊を率いる魔女アニエスのことである。
「そして隊長に、近衛中隊より、入澤ポイズニー少佐」
「はいっ!」
「以上の7名が、今回の公式訪問における国王陛下ご一行の護衛隊となります」
「そうか」
護衛隊にれいかとなおがいたので、王様は2人についてあることを思い出す。
(れいかとなおは今年の春に、あの予備校の防衛大卒コースを修了して、中学生との兼業だけど近衛中隊に配属されたんだったな)
この世界で実体化された際、れいかとなおにはバッドエンド王国を倒した後13〜14歳を7回ループした記憶と、その中に
「大切な人たちがいるこの国を直接的に守る仕事がしたいと思い、例の特殊な予備校で6年かけて高卒資格を取った後、防衛大卒コースに進んだ」
という内容があった。…まあ、なおはそれに加えて、
「弟妹が多い我が家の家計と、大飯ぐらいの自分のために、福利厚生のしっかりした軍の将校になりたい」
というのもあったが。
とにかく、記憶の1年と実体化されてからの5年で2人とも例の予備校の防衛大卒コースを修了して、エリートコースとされる近衛将校になった。まあ、中学生との兼業だから、専業の同期生より昇進は遅くなるのだが。
え、れいかはともかく、なおがよくエリート部隊に入れたなって?その辺は、れいかとの友情・家族との愛情で、なおがメチャクチャ頑張ったからである。…なおが王様当番すなわち王様の愛人だから優遇されたワケではない。多分。きっと。

「この顔ぶれなら、安心して公式訪問に行けるな。…皆、6日後と7日後は、頼んだぞ」
「光栄です!」×7
「それでは、皆、景気づけをするから、楽にしてくれ」
それから、前もって部屋の奥に用意されてたテーブルの上に飲み物とスイーツを並べ、王様、きらら、アデル、護衛隊の面々、計10人で飲み食いする。
ちなみに、オールスタープ軍の士官制服の下半身部分は、男性用だと長ズボンと半ズボンだけだが、女性用だとその2つに加えてフレア、プリーツ、タイトのスカート3種からも選べる。ポイズニーとミズ・シタターレは長ズボン、アデルとアニエスとれいかはフレアスカート、なおは半ズボンを履いている。
「ウルッフフ、キラパティのチョコパイはうめえなあ」
「まったくだオニ」
「キラパティといえばジェラートでしょうに」
「シタターレ、あんたは食べすぎよ…」
スイーツを食べる4人の元敵幹部の笑顔を見て、王様はふと思った。
(ウルフルン、アカオーニ、ミズ・シタターレ、ポイズニー、こいつら、いい顔で笑うようになったな)

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