裏・音撃道 4
顔だけ元に戻したアスムがヒトミを抱き上げると、アキラ達がやって来て、
「アスム君、ヒトミちゃん。」
しばらくしてヒトミが意識を取り戻し、
「こ、ここは・・・」
「良かった、気がついて。」
「アキラさん、アスム君は・・・」
アスムが医務室に入ってくるとアキラが、
「あなたにも迷惑をかけてしまってごめんなさい。」
「それよりヒトミちゃんが目が覚ましてくれて良かった。」
「私、飲み物でも持って・・・ここなら魔化魍もやって来ないから大丈夫ね。」
アキラが医務室を出るとヒトミが耳元で、
「ア、アスム君のって・・・」
「い、いきなりそんな事・・・」
ヒトミは褌越しに盛り上がったアスムの陰茎の事が気になってしまい、
「自分でもこんな事聞くのはどうかなって思うけど。」
ヒトミが寝巻きを肌蹴ると乳房と呼ぶには小さい膨らみが露わになって、
股間も褌ごと濡れてきており、
アスムはこのままヒトミを抱き締めたいと思ったが、
アキラが戻ってきたらどうしようと考えてしまい、
「(そ、そうだ。汗を拭いていたって事に・・・)」
アスムが布きんを濡らそうとして立ち上がると、
「アキラさん。」
「良かったらアスム君もどうぞ。」
昼過ぎには歩ける程に良くなったヒトミは医務室にいるのが退屈で、
「アスム君、今頃トドロキさん達と鍛錬・・・」
ヒトミが医務室を出ようとすると、顔だけ元に戻したトドロキが、
「ちょっと様子に見にやって来たけど、もう大丈夫なようだね。」
「は、はい。」
「君も分かっている筈だけど鬼になる事って魔化魍になる危険を孕んでいる。」
現に鬼であったヒトミの母は魔化魍になって、
鬼としての活動を支えてきた夫、つまり、ヒトミの父などを殺めた末、
他の鬼に倒されており、
いとこであるトドロキの苦言に、自分は鬼に向いていないのかという思いと、
鬼になった事で生じた未知なる快感を味わってみたいという思いが交錯し、
「(ど、どうしたら良いの・・・)」