漫画入式 7
いっぽう千影の穴には、男の突き進もうとする欲望を
どこまでも受け入れてしまいそうな、底の知れない包容力を感じる。
決してガバガバにはならず、ほどよく男を包みその精を底なしに吸いそうな、神秘的な柔らかさ。
まるで精を吸う悪魔、サキュバスを胎内に飼っているかのようだ。
ゆえに肉棒の出し入れは千影のほうがやりやすく、オナホール感を強く感じさせる。
「千影はまるでオナホールみたいだな。可憐がペットなら、千影は俺の肉オナホだ」
「ああっ♪ いい、兄くんの肉オナホになれるのいい♪ 早く、早く兄くんの精子……♪」
もう蕩けきった顔で千影は俺の絶頂をねだる。俺の腰遣いと千影の腰遣いが絶妙に共鳴し合い、
まるで俺と千影とが一つの快感を共有しているかのように感じられた。
「ああ、兄くんっ♪ 兄くんちんぽ大っきくなって、早く中に出したがってる♪
私ばかり気持ち良くしてないで早く兄くんも、お元気ちんぽ満足させてあげてぇ〜♪」
「出すぞっ! 千影ぇえええ」
股間でこわばっていた緊張をほどいてやった途端、
高圧圧縮された俺の欲望のほとばしりが千影の中へ満たされていく。
それで満足した俺は、知らぬ間に「権限」を終わらせ、
現実世界の部屋で横たわっていた。
そしてまたある日、
俺は心を入れ替え? 純愛路線であの世界に入ろうと思い立った。
「お兄ちゃんの日」で可憐の部屋へ、予定より早く訪れたという設定。
既にお互いの気持ちは確認済みで、今日はもう可憐が俺をメールで誘ってくれている。
もちろんそれに対する恥ずかしい気持ちは可憐の中にある。それでも、俺を誘わずにはいられない……
「早かったね……お兄ちゃん」
「うん……まあね」
既にベッドに入った可憐は、肩までシーツをかぶりながら、すこし擦れた声で僕を迎え入れた。
「メール……見てくれたんだ」
「あれは……傑作だったよ、『かわいい妹』さん」
儀式が大事か、それとも本能に従うか。
──────もう、抑えなんて利かない。そこに可憐がいるから。
「可憐」
「きゃ」
わかっている。シーツに隠れた可憐が、どんな姿なのか──────だから。
(この布……邪魔だ!どこかに行ってしまえ)
取り去る時間さえもどかしく、華奢な裸身を抱きしめる。
「可憐……抱くよ」
「うん」
「あんっ……んっ……お兄ちゃん」
唇を
「だめ……可憐……おかしくなっちゃうよぅ」
耳を
「もっと……もっと可憐を……いじめて」
首筋を
「お兄ちゃん……大好き……お兄ちゃんっ」
女を主張し始めた双丘の頂を
「感じる……すごいの」
なだらかにくびれる腰を
「あっ……ああん」
大事に栽培された桃のようなヒップを
「早く……お兄ちゃん……可憐」
ふくよかに、それでいて無駄のない足を
「……そこ……だめっ……んんっ」
そして、その付け根にある……
「はああっ……お兄ちゃん」
全身を、可憐の全てを愛撫する。
僕には──────
どうして舌が1つしかない?
どうして手が2本しかない?
どうして指が10本しかない?
──────もっと。
もっと可憐を感じさせたい。僕の……僕の愛で可憐を鳴かせたい。
その声が聞きたいから。
達する表情が見たいから。何度でも……何度でも。
刺激するための僕の体が足りない……「もっと可憐を感じさせたい」から。