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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 81

そこにタクス達が戻ってきた。
「おっ、無事に片付いたようだな」
とタクス。
「これでお前もクルマ持ちだな。おめでとう」
そう言ってクリスの肩をたたくのはボドー。
「あ、ご主人さま。もー、説明面倒だったんだから」
とグレイスが少しむくれている。
「でもクリスも別に罪に問われたりしてないんだろ?」
「そりゃそうだけど…」
「B52アホウドリ♂の討伐報酬もらってきたぜ。アホウささみ売りに行くついでに皆で飲もうや。いい肴になるしな」
「ああー、いいですねぇ〜」
ボドーが、酒場行きを提案すると、ごちそうの予感にエレナが目を輝かせた。
「せっかくだ、お前も来いよ、クリス」
「いいんですか?」
「お前さんのクルマ入手祝いも兼ねて、一杯やろう」
「はい!」
タクスとボドーの誘いに、喜んで応じるクリスだった。

祝杯を上げようと、タクス達が病院を出た後も、血肉まみれの白地の作業フード姿の職員たちがまだ鑑別作業を続けている。
その一人の男が、急に叫んだ。
「おい!この娘、まだ息があるぞ!」
「グェン、本当か!」
「意識は無いが、まだ生きてるのは確かだ!おい、治療の用意だ!」
グェンと呼ばれた職員の前には、自らの血で汚れたぼろぼろのメイド服を着た少女が、意識を失ったままかすかに呼吸していた。全身傷だらけだが、幸いにも欠損箇所は無いようだ。
「何っ!」
「マジか!」
他の職員たちが、騒ぎ出す。
爆砕されたり死姦も無理なほど下腹部を壊されたりと、Dr.ミンチも匙投げ確定な死体ばかりで、生存者がいるとは思わなかった職員達は、素で驚いていた。
「エルンスト、今すぐ緊急手術だ!おい、ストレッチャーを!」
「はい!」
グェンが医者仲間を補佐役に指名すると、別のスタッフがストレッチャーや点滴などの手配に動き始めた。
この辺りは流石にプロ、手慣れている。
これが後で思わぬ因縁となるのだが、神ならぬタクス達には予想もつかないことだった。
そんなことは露知らず、タクス達は今日の戦果を売りに酒場に来ていた。

「何の用だ?」
「食材を持ってきた。主にアホウささみだ」
「ずいぶんあるじゃねえか。アホウささみがこれだけに、ぬめぬめ細胞がこれだけだと…こんなもんだな」

主人が示した値段も申し分なく、タクス達はまず換金した。

「マスター、私バリバリソーダを」
「俺はぶっとびハイだ」
「おいクリス、お前は何にする?」
「あ、じゃあ僕はカクガリータを」

他の5人と違い、クリスは酒場に慣れていないのかやや緊張していた。
「私はサイダーで」
「俺はドーパミンソーダを。エレナは?」
「パイルドライバーで」
「ふん…!」

マスターは、頼まれた酒を熟練した動きで、次々に繰り出す。

「じゃ、貯金もたまりつつあるし、クリスのクルマ入手祝いで乾杯!」
「乾杯!!」

5人はさっと、クリスはややおずおずとグラスを掲げる。

「おめでとうクリス、これで何か仕事できるな!」
「ありがとうございます」
「おめでとう、良かったね」

やはり嬉しかったのだろう、ふっと柔らかくクリスが微笑む。綺麗な彼がやると、女性陣がどこかほっこりした気分になった。

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