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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 74

「幻のクルマかぁ…」

正式MTB更新で処分された奴、図面だけの計画倒れやフィクション上の架空兵器、そうした存在までもがこのマッポーの世で生き抜くクルマとして再現されているのだ。

「どっちにしろ稼がないとな?」

と、ボドーが愛用の大型コンバットナイフ、マチェーテのマチェットでカバ肉を捌きにかかる。
下手に土方を任せてサボられたり事故られても困るので、こっちのほうが向いてるだろうとグレイスに人斬り稽古を付けてやるついで、謎ミートを切り分ける作業を手伝わせた。

「おぺさーん!ちょいすらー!」

土方の手元はエレナが交代し、早速まともなパーツを発見した彼女がサクラに合図を送る。

「おーらーい!ちょいすらー!」

そんなこんなで、ボチボチのお宝を二台のクルマに積み終え、日陰で代用コーヒーをすすっていたその時、女性陣の端末にデータの重い未処理メールを報せる警告音、送信者名に嫌顔全開。

『デイブ・オコーチ(称号ウォレット・ウォリアー)』

出発前に届いて放置してた奴、タクスとボドーは酷いようなら後でオフィスに通報する証拠にしようと、皆で内容を見てみる事にした。

(以下、デイブ他のカメラ映像の要約)

ぎゅあああ!がしゃあん!どごぉん!

デイブのレディバードが開幕特攻でオスモウタックル、パトカーは潰れダンプカーが撥ね飛び、明らかに無駄なクラッシュで警告が出てもゴリゴリ押し込む。

ポルタ・グランデ団長率いるストーンフィールド軍団に迫ったデイブが『カキンダン!』と、旧世紀のニコドーめいた指示を出し、レディバードの125oライフル砲から広範囲榴弾、横隊並走する偽スーパーZとマーキュリー・クーガー、観光野バスも特殊弾頭に各種SEの大盤振る舞い。
次々に爆発四散するパトカー群、しかしどれもポルタ達が鹵獲してパトカー風に塗装したガンボートや殺人タクシ−程度の雑魚モンスター、撃破記録にはポルタどころか子分のクルマさえない、つまりAI車ばかりで採算の取れぬ戦果であった。

そこで子分達を先に逃がし、ガゼルのオープンカーをアクセルターンさせるのはくたびれた背広姿のナイスミドル、団長ポルタ・グランデ、じゃこ!ばきぃん!じゃこ!ばきぃん!とレミントンMCSのラピッドファイアで、マズルフラッシュにグラサンがきらめく。

レディバードの砲塔側面に続けざま僅かな衝撃、12ゲージマグナム散弾とて戦車には効くまい、しかしそこにはデイブの…嫁が居るッ!
デイブはCユニットのモニターが読み込むダメコン表示よりも素早い操作で嫁の胸像を模したパッド上にマウスを滑らせ脊髄反射ダブルクリック、車外カメラを嫁に合わせた。

そこにいるのはメデューサめいたボサボサの髪型とやや着崩れた制服姿、日頃のサバサバした悪友ぶりからは想像もつかない、羞恥を噛み殺した表情でブラウスの裾をたくし上げ、臍出しする美少女(…のペイント)。
デイブの脳内二次元嫁(のペイント)が、くたびれた中年の弾痕で蹂躙された!

それはポルタにしてみれば、おじさん車に女の子のマンガ描く人の事よく知らないけど撃ったら怒るかな、という単なる挑発であった。

煽られて釣られてデブ顔真っ赤でキーボードもクラッシュせんばかり糞エイム乱射乱撃。
ポルタのドラテク自体は並程度でも心理攻撃と相まってホームグラウンドの優位、豚の糞に豚の糞を足して豚の糞で掛けた萌豚野郎のビチ糞エイム弾幕は身かわし運転回避も容易く、吹き飛ぶのは盾となる瓦礫とスクラップ、後はセドリックのハリボテAIパトカーばかりだ。

山賊の頭目として殿役を引き受ける甲斐性も、かつて人々から慕われる保安官だった頃の名残だろうか。
子分のクルマが全車アジトに退避した様子を確かめると、置き土産にダイナマイトの即席地雷を転がし、ポルタもまた煙幕を展開しつつ撤退する。
地雷の炸裂でレディバードの足回りばかりか、底面装甲の突き上げでエンジンやFCSまでも警告音の悲鳴を上げる。

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