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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 71

AC130♀もまた航空機の特徴を持ったサイバネ鳥で、地上に向けて7.62mm〜20mmのバルカンを掃射してくる。
重戦車タイプでも上面装甲に何発も喰らったら、被弾角度次第でヤバイのだ。

「サンダーピッチャーの充電中は機銃でしのぐしかないか…。」
「向こうだってそう硬い装甲な訳じゃねえし、何とかなるさ。」

不安そうなタクス隊長をボドー軍曹がフォローする通り、実際アホウドリ系は生身部分が多い。
低空を狙えば小火器の弾幕でも撃墜可能な相手だ(実在の米軍機ほど強固ではない)。

「う〜むガンシップ型…♀なのにチ○コが付いてるって事…?」
「「いい加減下ネタから離れなさい!」」

全員がタオルにくるんだ石鹸ブラックジャックでグレイス二等兵をシバき倒した辺りで、部屋呑み&作戦会議はお開きとなった…。

―翌朝―

「ご主人様これ重い。」
「文句あるなら自腹切ってMAC10かクリスベクターでも買え。」

チェックアウトして駐車場に集まった一同の中で、グレイスがグリースガンと予備マガジンの重量に嘆く。
女性陣三名にそれが行き渡ってる訳だが、サクラはガテン系だしエレナは放浪慣れしているので多少荷物が増えても平気だ。
ただしグレイスに至っては特殊近接武器で荷物が多い(持ちきれない分はバックパックかクルマの貨物スペースから状況次第持ち変えて運用している。)
その上やはり不摂生な元ギャングだ。

「こいつに比べりゃ楽なモンだろうが?」

ボドーのミニバルカンは大崩壊後のオーパーツ技術で軽量化されてもまだ50kg近い重火器だ。
この時代で生きる人間が皆、大崩壊前の人間より頑強な訳だが、彼は特にそれが顕著な部類だ。

実際道行く余所のソルジャー系ハンターも似たような具合で、車載用機銃を手持ちに改造したり、嘘か本当か七色の魔球が飛ぶというピッチングマシンを引きずっている奴までいる。
グレイスがぐぬぬと唸りながら武器装具の確認を終えた辺りで、BSコントルーラーにメール着信。

「きもい豚野郎ね、女見た端から調べてメールしてるの?」

送り主はデイヴ・オコーチ、サクラやエレナにも同様らしい。
ハンターオフィスの求人ないし救難システムを悪用すればアドレスなど簡単に割り出せる、ネットワーク社会の弊害までもか復活の兆しを見せていた。
どうやらデイヴ警察とやらが、ポルタ・グランデ率いるストーンフィールド軍団のアジトを発見したらしい。
鬼の首を取ったかの様なドや顔の画像や動画までが添付されている。

モニターの表示時刻からして(当然ながら明確な世界標準日時は崩壊しているが)、タクスの予想通り辿り着くには難儀した様子だ。

「世も末って奴かぁ?」

昨日まで何が何でも生き残れと危惧していたボドーまで、完全にどうでもいい表情でエレナの見せる映像に呆れていた。
過去のダイジェストで仕留めた雑魚モンスターの死骸や残骸をバックに、あるいは女子攻兵達が慎ましい胸を寄せて可愛い重点なポーズ…だけなら救いはあったが、捕まえた野盗の類を色々と酷くアレしてるシーンで動画ファイルをを閉じた。

さながら修学旅行、

それが最後の通信、

現実は非情である。

この時点でタクス達がそれを知る由もない。

タクス達は今日明日の飯代宿代と、新たなクルマを獲得する為の戦いへと赴く。

「対空砲弾の代用で爆裂弾に時限信管…」
「おいクルマ屋さんよ、そこのハーフトラックどけてくれ…」
「すいませんすぐに…」
「てめえゴルァどこに金玉つけとんじゃボケェ?塩の柱に…」
「アイエエエエエ!ヤンキー?何でヤンキー?ナンデ?」
「グレイスまた喧嘩…」

…ぶぉん…ぎゅるるる…

カクテルピッチャーとヤークトシャーマンが荒野を駆け抜ける。
前者の砲塔後部にグレイス、後者の上面装甲にボドーとエレナが跨乗している。

「バギーかバイクが欲しい所ですね…でもギャングバニーのツテだと高くつくし…」
「愛用のチョッパー、仲間と一緒にスクラップになっちゃったからなぁ…。」

エレナとボドー、お前らデキてんだろヤッてんだろとしか見えない、実際よくわからないオトナな二人の洒落にならない会話。

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