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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 68

「ぷおっふ!これは素敵なお嬢さん!」
「私、人を捜し…」
「俺様!デイヴ!オコーチ!率いる!デイヴ!警察に!入隊希望?イェアアア!」
「あの、ちょ、おま…」
「俺様!懇切丁寧!手取り足取り!君をハンター指導する…」
「…………。」

グレイスに落ち度があったとすれば、先程のサクラの愚痴を聞き流していた事…ハンター業界こういう男はゴロゴロいるという話。
何より話し掛けた相手が悪かった…類人猿グレイスよりもっと馬鹿野郎な豚野郎、しかもチャラい不良。
デイヴ配下のボンボン達は、ああまた始まったよデイヴさん美人に弱いから、などと失笑する。
お嬢な女子メンバーは各地学校跡で複製されている民族衣装…セーラー服やブレザーを模した迷彩服をヒラヒラさせながら、可愛らしく声をハモらせる。

『デイヴさんキモー!』

じゃあこの豚野郎お前ら何とかしろ、あとそんなヒラヒラでウロウロしてたらファック&サヨナラだぜ?
と、ウンザリし始めたグレイスそっちのけデイヴ俺様偉大な話から、豚野郎がどこぞのチキン野郎を罵る話題にシフトした。
チャラい不良デヴの罵る相手はまさかのビンゴで、話の内容とさっき殴った子の特徴が一致していた。
彼の渾名はチキン屋でチキン野郎のチキンちゃんだそうだ。

チキン屋というのは実家がチキン屋、厳密には丼飯チキン略してDMCという鳥肉丼関連チェーン店の御曹司。

しかしだいぶ前に父さんの会社倒産、残った財産は備品のクルマ一台と拳銃一挺。
何か色々あってチキンはハンターの真似事を始めたそうだ。
偉大俺様デイヴ様が元ボンボンのよしみ、仲間にしてやると声をかけたが、チキン全面拒否で俺様激怒。

『えー?チキンちゃん可愛いしー?ターバンとかシュマグ脱ぐと隠れイケメン?』
『じゃあ一発ヤラせりゃ一発じゃね?』
『いやアイツ絶対ホーケーだからし。』

ギャル共うるさい、そして『俺お前の彼氏』名乗るボンボンもうるさい。

そういえばグレイスもチキンちゃんの素顔は、土下座したとこフルボッコしたので覚えていない。
それでもグレイスが殴りたくなる雰囲気で、顔を隠しても近くに行けばすぐわかる。
兎に角だいぶ前に色々あって、事情が曖昧な辺りは別として、元ボンボンが砂漠の荒野に放り出されて現在ハンター修行。
…という件は北京原人グレイス脳でも理解出来た。
チキンは廃車ハーフトラックが改装中、俺様はクルマも最強。
見る人が見れば、胴体左右中折れ構造でコマツ作業重機かと疑う代物を自慢するデブ。

グレイスの猪記憶力は長過ぎるデイヴ俺様トークで、既に本来の目的を忘れていた。
早く帰らないとご主人様に叱られる、ぐらいは覚えていた。

「もう少し近場でレベル上げ?あのゲーム感覚チキン野郎…」
「黙れ豚野郎」

グレイスの金的一発で豚野郎沈黙、他は睨み据えて黙らせ『失せろ』と一喝。
チャラい不良とガチな不良には、天と地の開きがあるのだ。

デイヴ警察とやらは申し訳程度デイヴを介抱してクルマに放り込み砂塵と共に逃走、いや賞金首退治に出撃した…。

―タクス一行合流―

「つまりその通称チキン君?クルマ修理改造で二〜三日?」
「うん。」
「それ系の店に出入りするなら俺達と会う機会あるだろ?」
「すげー!ご主人様アッタマいいー!」

一行はチョイ呑みと買い物を済ませ、ハンターオフィスに向かっていた。

『そこで予備タンクに被弾してよ…』
『あたしカレー食いたいカレー、屋台…』
『だからバルバロッサじゃねぇ、俺のは本物の四号…』
『ばうわう!はっはっはっ…』

休憩スペースで情報交換している連中。
彼らのライフルと言えば大体がAK系かラフな機種、次いでFAL系かG3系。
中には狙撃用カスタムか反対に予算の問題で、モーゼル系の手動ライフルを持った奴も混じっている。
基本的に少数派とされるAR系やブルパップ系は、大所帯で野外整備に時間の割ける連中には人気だ。

似たような事情でサブマシンガンならオープンボルト、ショットガンならポンプか中折れ、拳銃はガバ系かリボルバーとやはりラフな方向に偏る。
それでもオートマグの様に繊細な機種を手間暇かけて運用する連中だっている。

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