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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 53

・・・とまあ、しばらく価格交渉になったがそれも程なく決着がつき、カクテルピッチャーに砲塔を載せる工事が始まった。

「そういや、あいつはどうする?」
とボドー。
「せっかく生け捕りにしたのに殺すのは勿体無いしな。」
「また暴れださないかな?」
グレイスはやや心配しているようだ。
話しながらタクス達は一度外へ出た。サクラは工事の手伝いと監視を兼ねて残った。
ヤークト・シャーマンまで戻ってくると、縛り上げてあったびんかんバニーMS1がもがいていた。
とりあえず猿轡だけ外してやると、彼女は怒り半分涙半分で言った。
「この、アパレント・アトムのリベリオンとマジカル・バニーの血を引く、エレナ・バニーを縛り上げるなんて!」
「そっちが攻撃してきたんじゃない。殺されなかっただけあなた幸運よ。」
グレイスが言い返した。
「そういうことだ。俺たちは山賊じゃないから悪いようにはしない。」
タクスが断言した。折角可愛い娘を捕まえたのにそれを殺すような真似は彼は嫌いなのだ。
ボドーもグレイスも何となく賛同の表情だったが、三人ともちょっと顔を見合わせ、悪戯心を芽生えさせていた。

「しかしなぁ〜?寧ろ山賊の真似事で食ってたのはコイツだろ?」
「はぅッ!?」
ボドーとしては単なるカマかけだったが、図星だったらしく、びんかんバニーMS1、エレナ・バニーとやらが黙り込んだ。

モンスターの生態(?)はどれもハッキリしないが…バイオニックにせよサイバーにせよ動物的な『食欲』に似たプログラム、自分なりに必要とするエネルギーを求めて、結局暴力で解決する。

「山賊?バイオニック原始人の間違いじゃなくって?」
「ふぬぅううう?お黙り下等生物!ジャンクにするわよッ!」

噛み付かん勢いで吠えるエレナ・バニーの植物油に似た唾の飛沫が顔にかかり、グレイスの瞳孔が開いた。
舐められてたまるかとばかり、チンピラ娘の本性を露に小型の電撃警棒をスパークさせる。
「上等こきゃあがって…股ぐらに十万ボルト…ブチまけられてぇのか?」
「ま…まぁお待ちなさいな…淑女たる者同士の話し合いで…。」

流石のエレナ・バニーも段々と弱気になってきた。

流石に男性陣二名も、フォローを入れる頃合いと顔を見合わせ、ボドーはエレナ・バニーの雑嚢をあらためる。
「この様子じゃ大した悪さはしてねぇだろ。」
鉄パイプ銃と空き缶爆弾、大崩壊前の小型ゲーム機を流用した安物のBSコントローラ。
「随分ひもじい生活してたんだなぁ…。」
そして限りなく雑草に近い乾燥野菜…それらを手元に玩ぶボドーに、タクスが合いの手を入れた。
「情状酌量の余地アリ…って所か。」

人間に近い思考形態を持つモンスターなら、恫喝と同情を併用した波状攻撃での懐柔も有効だ。

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