PiPi's World 投稿小説

METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 50
 52
の最後へ

METAL・MAX―征服の進軍― 52

「そうね。多分いけると思うの。これならそんなに改造費用もかからないんじゃないかしら。」
タクスたちとは違い、どこかおっとりとした感じで2種類の砲塔の各部寸法を測りだす。
そんな測っているサクラを、商人は苦々しげな顔で見ていた。
しばらくして、測り終えたサクラは言った。
「設計思想的にも新しいみたいだし、こっちがいいと思う。」
サクラは亡霊戦車大隊の砲塔を推した。
「おいおい大丈夫か?本物の亡霊にとりつかれやしないだろうな?」
ボドーが口を挟む。
商人が、諦めと安堵の入り混じった、複雑な表情でボドーに同意する。

「そういうこった、確かにウチも商売だからよ、多少ガメついの何の覚悟で…ちいとばかし割高なモン寄越す…あー…たまにな。」

食うか食われるか、こんな時代の商人と冒険者の商談、確かにまあ狐と狸、腹の探り合いも飯の種だ。

「だがよ?こうして仕入れたはいいが…ってな訳あり物件、一見様にホイホイ捌いてやるわけにもいかんのさ?」


商人の言い分は一応の理屈の通った話、あの店は高い…なんてウワサ話を気にするクチではない様だ。
後々尾を引く訳アリ物件…ボドーが冗談半分で溢した、都市伝説じみた評判が困るのだろう。

しかしもう一押しで互いに納得の行く商談に持ち込めるのではないか、そんな気配だ。

「「亡霊ですか。もし出るようなら私の故郷に行けば成仏させてくれる人がいますけど・・・・。」
それを聞いたタクスが興奮して問う。
「本当か?サクラ!」
「え、ええ・・・・。」
剣幕に押されたサクラは頷いた。
「おいマジか?」
「はい。見た感じでは何かいたとしても、そんな酷い怨霊がいるわけでは無いみたいですし。いたら既にこの店が悲惨なことになっていると思います。」
ボドーに聞かれてサクラは答えた。
サクラが嘘を言っているようには思えず、タクスたちは納得した。
「なら・・・コイツにするか。強度はしっかりしてるようだしな。さーてと、後は値段だが・・・」
と、タクス。
そんなやりとりを聞いていた商人が言った。
「じゃ、この値段でどうだ?取り付け工事費込みだ。」
さっきよりはだいぶ安い価格を提示された。
突き出された電卓を見て、4人は考えていたが、タクスが言った。
「もう少し安くならないか?」
「いや、これ以上は流石にな。」

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す