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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 47

「こいつが車載機銃持ってなかったのは幸いだったな。持ってたらもっと厄介だった。」
「さーてと、出発だ!街へ戻ろうぜ!」
『おお!』
タクスの呼びかけに皆が応じた。
なんとか自走可能になったカクテルピッチャーにはタクスが乗り込み、グレイスとボドーはサクラとともにヤークト・シャーマンで出発した。
昇りゆく朝日を浴びながら街道を走る。それはタクス達に未来への希望を感じさせた。
帰りは危なくなかった。一度、M60と思しき戦車1両とすれ違っただけで、朝のうちに街へと戻ることができた。
街に戻ると、通りかかる人々がタクスの乗るカクテルピッチャーを見て珍しがっていた。
何しろ、通常の戦車なら装甲砲塔、対空戦車なら旋回式対空砲座が載っているターレットリングの上にはそのどちらも無く、かといって回収戦車用クレーンとか土木重機とかでもない何かよくわからない残骸が載っていたからだ。
それにカクテルピッチャーの車体の大きさは、ヤークト・シャーマンどころではない。車体装甲が充実していそうな立派な車体、それに荒地に強そうな幅広のキャタピラ。
無武装のまま走るカクテルピッチャーに注目が集まっていた。
本格的な改造を始める前に宿屋で作戦会議を開いた。
案が纏まる前にハンガーを借りてもレンタル代の無駄だからだ。
窓の外ではここまで走って来て駐車スペースに置かれているカクテルピッチャーが鉄の焦げた匂いを漂わせている。
色々な案が飛び交う。
このままカクテルを飛ばす。
やはり砲塔を換装して主砲をつけるべきだ。
SE専門の特機にする。
支援火器として弾幕を張りやすい高射機関砲なんてどうだ。
だったら最初から歩兵戦闘車に改造すべきだとか案はいくらでも出てきた。
延々と続いた議論の後に、改造屋たちを当たってターレットリングのサイズの合う適当な砲塔を探してみることになった。
載せる主砲はマツチヨキャノンだ。もし砲塔が無い場合は戦闘室を設けて駆逐戦車にする。S−EとしてCIWSか対空ミサイルか、さもなくば対空対地両用の光学系兵器を装備してサイレンヤーボとの戦いに備える。そう決まった。
まずはこの街や近隣の街の武器商人や改造屋を当たってみる必要がある。
とりあえずカクテルピッチャーの賞金4500Gを受け取り、あちこち当たってみることになった。
…先ずサクラの見立てで、改造屋と中古業者を兼ねた店を訪れた。
滷獲した戦車型モンスターや発掘品、先輩ハンター方の処分品とおぼしきシャーシから解体された周辺機器がガレージに並ぶ。

大崩壊前の空挺戦車をベースに再生産された『モスキート』や、ポピュラーなシャーマン系ならば(当然駆動系は抜き取られた)、シャーシが丸ごと売りに出されていた。

発掘品だと『ファイヤフライ』『アイシャーマン』『トクシャ』など…。

そちらは後々の参考に留めMTBクラス用のパーツを探す。

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