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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 41

「さすが、4人がかりだと早いな。」
スパナを握ったタクスが言った。
「そうですね。ありがとうございます。」
嬉しそうにサクラが応じる。

そして、ハンターオフィスに行き賞金の2800Gを受け取ると、4人は宿に1泊した。
流石に今回の賞金額は多くないので豪勢にはいかず竹の間にした。

「んーー、よく寝たわぁ・・・・」
翌朝。1番に起きたサクラが伸びをしながら言った。横にはグレイスが静かに寝息を立てている。
同じころ・・・隣室のタクスは、サクラが目覚めるのに相前後して目覚めると、ベッドの上に座り込んで考えこんでいた。


しゃらん・・しゃらん・・・・
煌びやかに飾り立てたクルマの列が、彼の前を通り過ぎてゆく。
沿道には歓声があがり、人々が歓迎と尊敬と喜びを表わしていた。
中でも目につくのは隊列の中ほどを行く大型戦車。
車長用ハッチから男が半身を乗り出し、歓呼の声に答えていた。
大柄な体躯を立派な黒い軍服に身を包み、威厳を醸し出していた。
その2台後ろの戦闘用ジープには、タクスの父の姿。
総主閣下の配下の将校だった父は、随行者の1人としてパレードに臨んでいた。
「ほらタクス、あそこにお父さんよ。」
同じく総主配下の将校で、父の部下でもあった母が制服姿で幼き日のタクスを抱きかかえていた。
「お父さーん。」
夫の栄達を喜ぶ母とともに、誇らしげな父に手を振って見送った。
そして車列は、統治者である総主、ハルトマンらを乗せて宮殿へと入って行った・・・・・・・。

そこでタクスは目を覚ました。
隣のベッドにはまだボドーが軽く鼾をかきながら眠っていた。

「懐かしい夢だぜ・・・・・ハルトマン総主、それに親父、お袋・・・・・。
俺もハルトマンみたいに偉くなりたくていろいろやってきたが、まだクルマさえ手に入れてない。俺もいずれ・・・いずれ・・・親父を越え、近隣を斬り従えて栄光を掴んでやる。やってみせる。」
そう呟くと、決意を込めて両手を握りしめ、腹に力を込めた。
表情にも、瞳にも、決意という名の力がみなぎっている。

「ん・・・・あー、よく寝たぜ・・・」
ボドーが起きてきた。
ジョリジョリ・・・
その時タクスは、起きた時の厳しい表情のまま、軍用ナイフで器用に髭をそっていた。
彼自身は髭の薄い質で、生える範囲も鼻の下と顎の先だけ、つまり唇の上下なのだがやはり彼も男。
女たちが羨むような綺麗な肌に生える髭を、器用に剃っていた。

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