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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 31

「何を遊んでるんだ?お前は」
そこには無数のタコに足に絡みつかれているサクラがいた。
砲弾棚の内側に貼り付いていたタコの足だが、鮮度が落ちて弱まり、外傷性ショックであたかも意思があるようにのたうち絡める物にはのべつ幕なしに絡みつき、慌てて集めようとしたサクラに絡み付いていた。
「助けてください!」
「ご主人さま、こんな物が出てきたよ」
外からのグレイスのお絵にタクスは外に出た。
「ちょっと〜!」
サクラの悲鳴を余所にモンスターが出したアイテムを見た。
それはヒョットコのお面だった。
そのお面はどこか変だった。
強いてあげるなら豆絞りは白い手ぬぐいで、ひょうきんな垂れ目は釣り上りあからさまに悪い目つきをしていた。
「…。撤収だ…」
ぎゃあぁぁぁぁぁ
タクスの言葉を遮るように廃墟に悲鳴がコダマした。
タクスとグレイスは顔を見合わせると悲鳴がした方に走った。
「ちょっと!まってよぉ!」
触手と苦戦しながらサクラは後を追った。
悲鳴のした路地を曲がるとそこには一人の男ハンターが血みどろになって倒れていた。
いや、血ではない。
タクスは触って指先で擦ってみる。グレイスもまねをしてみる。さらさらとした黒い液体が指に広がる。
二人は声を重ねた。「墨?」
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
再びサクラの悲鳴が響く。
振り返ると巨大な触手が車体に絡みつき、サクラが慌ててハッチを閉じていた。
触手は路地裏から伸び、そこには巨大なタコがいた。
「こ、これは本来寒冷地に生息していて、熱帯環境で巨大化する賞金首の巨大蛸マツチヨ!?何でこんな処に!」
サクラは車内で解説しながら主砲を撃つ。
「ちぃ!」
タクスは悔しげな声を漏らした。
命中した砲弾は軟らかい表面を滑る。
有効な武器が少な過ぎた。マツチヨの皮膚は弾力が強く、通常の弾丸や砲弾は弾かれてしまう。
鉄鋼弾なら貫通できるがそれでも大量の砲弾が必要になる。
「冷凍弾があればな」
グレイスが酸鉄砲で応戦する。効果はあったがすぐに取り上げられてしまった。
「くっ、仕方ないわね!これでも受けなさい!」
グレイスが斬奸刀を抜き放つ。
ギラリと光る刀身を、酸鉄砲を持つ腕に向けて振り下ろす。
ジュバッ!
ごしゃっ!
触手を斬り落とし、グレイスはすぐさま酸鉄砲を回収した。
そこに2本の触手が襲いかかる!
ドン!
ブゥワォッ!
2本の触手は炎に包まれた。
サクラのヤークト・シャーマンが砲撃し、ナパーム弾を叩きこんだのだ。
その間に、タクスは墨だらけになった男を引きずって後退していた。

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