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METAL・MAX―征服の進軍―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―征服の進軍― 3

この親爺...かつて若かりし日、伝説の大泥棒と組んで砂漠の廃墟を荒らしまくった元ハンター、現在武器商人。
タクスの入った建物で並んでいるのは大量のガラクタ銃砲とナマクラ刀剣...目利きが出来ればマシな奴も見付かるだろう...タクスのAK47もそのひとつだ。
十端ひとからげに紛れて天文学的な値札の付いた必殺ウエポン...この辺は彼の気分と仕入れ次第...売るも買うも商売は水モノだ。
一応地下倉庫には『クルマ』もあるらしい。
タクスは荷物をほどき、ここ数日の旅の戦利品をカウンターに並べてゆく...内容は需要が高い銃器類、数時間後この店のナンボかマシな品物に加わるであろう...因みに店頭に並ぶマシではない品物の中には先程の通称『シバ焼き砲』カセットボンベ式の芝焼き器を銃器らしく仕立てた物も含まれていた...砂の大地に焼くほどの芝生などあるものか、実際には人間やモンスターを焼いてるだろう。
メギドの炎には程遠い代物だが...こうした日用品改造武器も駆け出しハンターやチンピラのハッタリには十分、安価なお手軽ウエポンとして出回っていた。
「…こんなものだな」
カウンターに出されたギャラにタクスは一瞬言葉を失う
「ちょちょっと?少なすぎやしないか!?いつもの半分以下じゃないか」
「当たり前だ。未払い分差っぴいたからな」
親爺は灰皿から湿気モクを引っ張り出して火を着ける
「ちょっと待て。未払いって何だ?いつもニコニコ現金払いだぞ俺は」
「バリバリソーダー…」
「は?」
「お前、この前出て行くとき冷蔵庫のバリバリソーダーを飲んでったろ!しかも、最後の一本!!」
「な!」
「お前がいつも冷蔵庫を荒らすからちゃんと名前を書いておいたはずだぞ!でかでかと!」
「な、て、おい!?いゃ、確かに。俺が飲んだ。認める
だからってギャラの半分は取りすぎだろう!」
「仕事が終わった後のバリバリソーダーを楽しみにしてるのは知ってるだろう…!!」
食い物の恨みと鬼気迫る親爺にタクスはたじろいだ
いささか理不尽な扱いに反論しきれず唸るタクスの目の前で親爺はくぐもった笑いを漏らし…戸棚から平たい段ボール箱を出して来る。
「ギャラ半値はゆずらねぇ…が、本気でそんな真似したら評判が下がる…。」
段ボール特有の軋みと共に開けられたその中には…ステンレス鋼の鈍い輝きを纏った大型リボルバーが、手入れ具その他と共に収まっていた。
コルトでもS&Wでも…どれもメーカー商品名スッポカシで『.44マグナム』と呼ばれてしまうアレ…ハンター、ソルジャー、メカニック…その他冒険屋の定番サイドアームだ。

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