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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 87

「格闘パターン、AからDへ変更」
ジャネットはスカートの裾を摘むと僅かに膝を折りブレードに一礼をする
ブレードはアクセルを吹かしながら刀を構える
ジャネットはクルリクルリと舞い始める
スカートの淵の白いフリルが紅く発熱し、舞う速度が増すとそれは赤い輪の刃と化し、舞えば舞うほど凶悪な凶器となりブレードに迫る
網膜投射超音波ゴーグルでは舞う姿は理解できても、その端が刃物と化しているのは理解できなかった
しかし、迫り来る熱気に殺意の刃を感じ取る
アクセルを急激に繋ぎ、後輪が甲高い音を立て地面を滑る
ジャネットに横腹を見せるとブレーキを開放すると猛スピードて発進する
ブレードが残した排気煙と熔けたゴム煙を切り裂く
今までブレードのいた位置で舞うジャネット
舞い続けながらブレードの位置を確認するとステップを踏み、跳躍する
高速回転で近づく高熱の刃
片手で振るうブレードの刀ではその回転を止めることはできなかった
何度か跳躍するジャネットの下をブレードは掻い潜る
スカートに仕込んだ電熱ナイフ…
冗談半分のような兵装だが、アルミ装甲くらいなら易々焼き斬る。生身の人間も焙ったナイフに食パンも同じ。

見た目重視な上、攻撃力の割に電力消費の多い攻撃プログラムだが…弾薬を使い果たしたジャネット最後の武装…それも電圧低下のアラーム表示。

…本来ならとうの昔に…サルモネラ勘当を全滅させた時点で撤退していた筈なのに…何故…私は戦うの?…

「…教えてやろうか…?」
ブレードの一言で我に帰るジャネット。
「戦闘の最中に戯言とは…大した余裕ですね。」

「さっきから…どうにも本気と思えない攻撃ばかり…何故か…?」
「賞金首の横取り…ノエル一味を適当に痛めつける事…ご主人様から承った命令です。」
ジャネットに向かってちっちっちっ、と指を振るうブレード。

「本気を出さないんじゃない…出したくない…違うか?」
「違います。」
けんもほろろな回答…をしながらも、足元に転がって来たモノに目をつけるジャネット。

正直な所『教えてやろう』の内容が気になって仕方がない…ゼロかイチかの電脳に引っ掛かる、ジャネット自身の疑問…その糸口か…。

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