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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 84

ノエル達を睨んでいた機銃アームが新たな侵入者、ジャネットをロックオンする。

「あえ?え〜と…ええぇい…やっておしまい!!」
訳も分からず叫ぶノエル。

「さっきも聞いたが…味方ではないのか?あのメイドロボ?」
複雑な表情で姉者が問う。
「言ったでしょ…商売敵って…不良ハンター一味の手下よ!ま…ここで共倒れしてくれればめっけもんだけど!?…あ…。」
ノエルは言い過ぎたかと、ふとツェットを見やる、敵味方とは言え彼も複雑な年頃。
反論されるかと思いきや、ツェットは遠くを見る様な瞳で何も話さない…?

流れ弾が怖いので、概ねの事情を説明した筋肉ファミリーと共に階段の陰に避難した…。

たたたんっ…たたたんっ!!
5.56mmの機銃アームが、床や壁を削りジャネットを追う…しかし人間離れした動きでアームの死角に移動する彼女に直撃弾はない…。
一応、数発はヒットしているようだが、室内用に調整された…精々コソドロ相手の弱装弾は、ケブラーとチタンで強化されたメイド服や防弾シリコン皮膚の致命傷にはならない。

…私は…何をしているの…

警備ロボの照準補正の隙を突いては反撃、二挺のポドヴィリンが吠える。

鈍重な警備ロボはまるでスローモーションに見えた。
ジャネットは壁を蹴って横っ跳びする…二挺拳銃のつんざく様な爆音が廊下に響き渡り…背後で鉄砲鳥の群れがばさばさ羽音を立てながら逃げ出して行く…(BGM:男達の挽歌)。

12.7mm弾が汎用アンドロイド…マリリンシリーズ06型…MS-06標準装備のFCS(射撃管制)プログラムの元、警備ロボに叩き込まれてゆく。

…私は…何者なの…ワタシハ…

チャンバー…銃本体薬室内に一発ずつ残したまま、素早く弾倉を換えた。

「ぴぴ…侵入者…侵入者…。」

しかし…弾を補充するまでもなかった様だ。所々激しいスパーク、四本足の車輪も既に動かない。機銃もとうの昔に撃ち尽していた…。

「これは…モノ…只の機械…私は…何?」
「シン…ニュウ…シャ…。」

「そんな事…聞いてない…!」
ジャネットは眉を吊り上げ奥歯を噛み締めていた。
そして銃身を警備ロボの機関部にねじ込み、篭った爆発音と共にCユニットを撃ち抜く。

ジャネットは肩を震わせ、隠れていたノエル達に振り向く。
「ツェット!いるんでしょう…出て来てくれないかしら?」
…その声はどこか弱々しい…?

そんなジャネットの『心』の揺らぎなぞノエル達が知る由もなかった…。

「ツェットくん行っちゃ駄目…絶対罠。」
ノエルの話を聞いているのかいないのか…ツェットはブツブツと呟いている。
「あの人が…死神?」
「そんな所…皆、準備は?」
ジャネットが香港アクションでキメてる間、ノエル達の戦闘体制も整っていた…。

弟が姉者に爆弾入りの矢を渡す…鏃の根本にピストル雷管、矢柄の空洞内に敵から奪った弾(手持ちの銃に合わなかったモノ)をバラして仕込んである…。

弟、CPUは苦手でもこの手の工作は見事。

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