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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 9

下手に機関銃を撃てば鮫はまた潜ってしまうだろう
「っのぉ!!」
自棄で非照準で主砲を撃つ
「…下手くそ」
砲塔にもたれた少年がポツリと呟く
砲弾が砂鮫の左を切り裂き、遙か後方で破裂した
砂に鮫の体液が飛び散る
「ちぃっ!」
砂に潜り始めるのを見ると前進に切り替え、背鰭をタイヤで踏みつける
「あ、虎のシッポならぬ砂鮫の背鰭を踏んだ」
アモウはわんわんグルメをフォークで突っつきながら双眼鏡で観戦している
痛みと怒りに砂鮫が姿を現す
高機の体勢は整っている
地上で方向転換で横顔を向ける鮫の目に照準を合わせた
「いっちゃえぇ!」
105ミリ弾が鮫の目に吸い込まれる様に命中し、爆炎と肉片をまき散らす
声帯の無い砂鮫が口を裂けるほど開き、音のない断末魔の悲鳴を上げる
「逃がさないから!」
砂上に表した体を暴れさせる砂鮫に立て続けに主砲で追い打ちをかける
「無駄弾を…」
勝負は2発目の追い打ちで着いていた
剥き出しになった急所に当たったのだ
ノエルは軽いパニックに陥り、主砲を撃ち尽くした頃には砂鮫の右半分は消し飛んでいた
「はぁ…はぁ…」
全身の震えが呼吸まで震わせる
手が震えてなかなか開かなかった
44マグナムを構えて慎重に近づく
試しに鮫の鼻面に一発撃ち込むがピクリともしなかった
勝った
「ぃやっ…!」
左手を握り両膝を着きガッツポーズを取ろうとするとあることに気付いた
服が股間に張り付き急激に冷えるのに
ノエルは視線を落とすと、ズボンの股が濡れていた
慌てて周りを見渡すがノエルの肉眼では見えない距離に三人は居た
「ア〜ハッハッハッハ」
アモンはお腹を抱え、足をバタ着かせて砂の上で笑い転げた
「くっくっくっ。我慢は体に悪いぜ」
ボウイは双眼鏡から目が離せない
少年は90戦車の開け放れたハッチに額を押しつけ背中を震わせていた
「ま、初陣にしちゃそこそこだろ?」
少年に話しかけるボウイ声帯が荒れ、吸い込む空気がヒーヒーと鳴る
「未熟すぎだ」
平静を装う少年の口から“ブッ”と息が吹き出すとボウイとアモウは再び笑い転げた
そんなことはつゆ知らず、ノエルは死骸を高機に牽引させるため繋いでた
高揚した胸にはお漏らしなどすぐに乾くとお構いなしになっていた
『砂ザメ!とったどぉ〜!』

…心の中で黄金伝説を噛み締めながらハンターオフィス(冒険者ギルドと思いねぇ)で砂ザメの査定を受けるノエル。

「これで世の中少しは平和になりますね!」
受付嬢の事務的な賛辞さえもくすぐったい…賞金額は予想よりも気持ち安かったが、高機動車をチューンしても十分過ぎる。

「…砂ザメ三頭ですね…。」
どうやら他のハンターも同じ獲物の換金に来ている様だ。
…三頭?…ふん、どんな雑魚仕留めたんだか…。

しかし…せせら笑うノエルが覗く窓の向こうには…。
「でかっ!」

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