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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 68

食べかけのバナナが黒く変色して出来損ないの乾燥バナナになっていた
他には皮脂と指紋だらけの大きなサングラスがいくつも…
ノエルはロッカーの中と部屋に視線を走らせる
綺麗にされてて気付かなかった
よく見れば至る所に獣の毛が落ちている
「何てこと…」
がちゃ
誰かが部屋に入ってきた
ノエルはロッカーの戸を閉じるとツェットの口を指で押さえ《静かに》と指示を出した
鍵が刺さったロッカーを見つけると戸を開けてみる
中は空だ
ノエルは鍵を抜きツェットを押し込み自分も入り戸を閉じると
狭い空間で二人は抱き合う格好になる
ひた・ひた・ひた
リノリウムの床を靴を履かない足音が響く
「ったく、ちょっと先に生まれただけで威張り腐りやがって
『お前は整理整頓って言葉を知らないのか!?』
『動く汚物か前は』
お前はどうなんだっつ〜の!」
ノエル達は隠れているロッカーの通気口から愚痴を撒き散らしながら前を通り過ぎるものを見た
「サル…」
思わず声を漏らそうとするツェットの口をノエルは胸に押し付けて黙らせる
通り過ぎたのは人ではなくサルモネラ系だった
サルモネラは先ほどノエル達が仰け反ったロッカーの前に立った
「だいたい、こんなちっこいロッカー一つで片付くかっての
空いてるのあるんだからヨコセっての」
ロッカーを開けると食べかけのバナナを食べる
「まだまだいける」
残りをロッカーに放り込み、積み上げられた荷物の下のものを引っ張り出そうとするが、何か引っかかって中々出てこない
「っち、このやろう」
ムキになって引っ張り出すと雪崩が起こった
「あぁ〜!こんちくしょう!物まで俺のことを馬鹿にしやがって!!」
ロッカーから崩れ出した荷物をダンダンと踏みつける
「ったく、ふざけやがって」
荷物をロッカーにしまおうとするが収まりきらない
収まりきらない荷物を抱えるとノエル達が隠れているロッカーに近づいて来る
「んん〜?なんだよ、昨日まで空いてたじゃねえか
ほら見ろ、誰だって一個じゃ間に合わねぇってんだよ」
そう言うと隣の六かを開けて荷物を放り込んだ
「畜生『中尉』の野郎…雪男のクセに!!」
苛立たしげに荷物をノエルらの隣の空きロッカーにぶっ込むサルだったが…一冊の雑誌を手にした辺りで動きが止まる。

…週刊エロ猿トピア…
「…。」
誰も居ないよね(居ます)的な挙動不審に…辺りを見回すサルモネラ一等兵…。

…しこしこしこ…
「はぁふぅ…うきぃ…やっぱ時代は猿妻だよなぁ…。」
…しこしこしこ…
『週刊エロ猿トピア』猿人モンスターの間で流通するエロ雑誌…他にも『スーパー写真猿』とか『投稿ストリートモンキー』とかあるらしい。

…しこしこしこ…

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