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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 67

ピンコロピン…
シリアスな空気をぶち壊す電子オルゴール音
ゴトゴトと音を立てながら白いカートが通路の向こうから姿を現す
それは手押し床磨き機械を押す大猿だった
互いに目が合い立ち呆ける
三人の間にはピンコロと音楽が響く
「ホキャァ〜!?」
大猿が叫ぶとカートを盾に突進してきた
ピンコロピン…
水拭き・磨き・乾燥・ワックス・乾拭きを一気にこなす機械は全力で押しても一定の速度から上がらない
ツェットがモーゼル98Kを構えるのをノエルは銃身を掴んで止める
ピンコロピン…
ずーり・ずーり
じりじりと近付いてくるカート
ノエルは鉈のように重く剃刀のように鋭いコンバットナイフを抜き、と放り投げる
投げられたナイフは緩やかな放物線を書き回転しながらカートの向こうに吸い込まれる
ズドシュ
「ぐぇ!?」
奇妙な短い悲鳴の後、カートは虚しい電子オルゴールを響かせながら動かなくなった
「…気付かれずに警備コントロールの奪取が目的でしょ?」
ノエルは、ナイフで喉を貫かれ声も出せずに倒れたサルモネラ(二等兵)から返り血を浴びぬ様にナイフを引き抜く…。

ツェットも移動間、雑魚モンスターとの下車戦闘は経験していたが…度々ノエルの手際良さに驚かされていた。

ノエルはツェットと、二等兵の死体を手近なダストシュートに放り込みながら溜め息をついた…。

…ど〜せ刺さんないと思って、顔面ブチ当ててテキトーにボコればイイかな〜だったけど、ここまで綺麗に決まるとは…

…半分はマグレか…。

丁度床磨き機…ダ〇キン製ポリッシャー…があるし、その他細かい清掃具も積んであったのでイイ感じに血糊は誤魔化せる。

「ツェットくん…これ終わったら念の為、ライフルに着剣しときな(小声)?」
「は…はいっ(小声)!!」

まぁ相手が、サルモネラ勘当された愚連隊だからノエルでも通用した訳で…。
マトモに訓練された兵士なら、警笛なりトランシーバーなりで真っ先に連絡しただろう。
…時間との勝負に追われ、それらの装備を確認せずに死体をポイしてしまった辺り、ノエルの誤算であったが…構わず二人は前進する。


廊下は静かな物だった
途中、サルモネラ系に遭遇しそうになるが物陰に隠れてやり過ごす
そんな隠れた先は作業員の更衣室だった
「何か使えそうな物はあるかしら?」
ノエルはロッカーを物色し始めるが鍵が掛かっている
ツェットも片っ端からロッカーの戸を引いてみるが鍵が掛かっていた
ガコン
その時ノエルが開いているのを見つけ、中を見ると硬直した
「ノエルさん?う!…」
駆け寄り中を覗いたツェットは仰け反る
ロッカーの中は足元から腰の丈まで荷物が乱雑に積み上げられ整理のせの字も見られない

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