PiPi's World 投稿小説

METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 41
 43
の最後へ

METAL・MAX―新たな軌跡― 43

「コレって…アレ?」
生まれて初めて目にする、リアルに再現された女性器を目の前にツェットの理性は…。

「あぁ…もうっ!何ですか?この不快なナレーションはっ!?」
…意気地なし…
ツェットはメイドの着衣を正し…なるべく平らな場所に寝かせ、ガソヘッドの捜索にあたる…。


…ガタガタ震えながら、上流に向かって500mも進んだ辺りか…差し込む明かりの中、咳き込む様なエンジン音を響かせるガソヘッドが佇んでいた…主の迎えを待っていたかの様に…。

「ガソヘッド!」
瞳を潤ませながら河原を駆ける。
転輪がいくつか、落下の衝撃でやられていたが、かろうじて自走可能…といった所か?

貨物スペースから着替の入ったビニール袋を引っ張り出し、いそいそと身に付ける…空いた袋に濡れた服とブーツを放り込んだ。
裸足にシマパン、ランニング…情けない格好だが、まあ非常時だ。

着替えを済ませ、瓦礫や銃砲弾の破片を払いのけて、コックピットに潜り込んだ。
何はなくともヒーターを全開にする。生き返った…真昼の砂漠でこれほどヒーターが有難く感じた事はない…。

「あ…ごめん…。」
ガソヘッドに一言詫びを入れる。
自己診断プログラムを走らせる…。
…メイドの攻撃で武装は片っ端から大破、CPUやエンジン、シャーシこそ奇跡的に稼働状態とは言え立派に戦闘不能…重症だ…。

「そうだ…メイドさん…。」
水が入ったのか、時折嫌な音を立てるエンジンを唸らせながらアクセルを踏み込む。


…僕は…何をしてるんだ?…

エンジンに負担をかけぬよう、気を付けながらアクセルを調節するツェット…。

…ちんぴらの手下になり下がって…
…僕やノエルさんを酷い目に遭わせて…エレーナの気持ちを踏みにじった悪い奴じゃないか…
やがてガソヘッドのヘッドライトに、無防備に横たわるメイドの影が映った…。
アクセルをもうひと踏みすればガソヘッドのキャタピラは…あのメイドを、シリコンとチタンのミンチに変える…。
「ば…ばっかやろぉおおおっ!!」


…必要最低限な電力を得たメイド…再起動を行う…。

…自己診断…CPU異常無し、動力系出力50%…充電中…。
骨格異常無し、装甲皮膚の修繕率90%…
…充電中…修繕…?
不確定要素、状況認識の追求!

「ここは…?」
…ヒーターのきいた部屋…いや、戦車のコックピット内か…。
後頭部のコネクタ-に、CPUの電源ケーブルが引かれていた。

弾や破片を喰らった箇所は、予備の皮膚やシール剤で丁寧に塞がれていた…。
ヒーターのお陰で服や体も乾いている…傍らツナギとガンベルトが干されていた。

戦車の外から金属同士の雑音が聞こえる…。
ガンベルトの拳銃を抜いてみる…FN1935…通称ブローニングハイパワー、旧式の9mmオートだが『子供ひとり撃ち殺す』には十分過ぎる代物だ…。

スライドを操作…初弾が撃発状態となる。
注意深くセンサー類を作動させながら、コックピットを這い出る。

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す