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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 39

「あの戦車達…AIで指定された最重要事項…主人の命令に従ったまでよ。」
「貴女にも…電脳があるんでしょう!?なのに何で解らないんだっ!?自分で考えるだけの心があるんだ!!」

メイドは、プログラムに組まれた仕草…ぎこちなく溜め息を突く動作を見せた。

「理解できないし、する気もないわ…『私達』は『命令』に従う…命令遂行の為にだけ自律して『考える』の。」
「挙げ句の果てに…無法者の手先じゃないか…おかしいよ…そんなのおかしいですよっ!!」
何処まで行っても平行線な会話…全く糸口が見えない…。
「拾った命…無駄にしない事ね…あのまま戦っていれば、貴方の勝率は…。」
「う…うるさぁ〜いっ!!」

…おいおい、せっかくイイ話かと思ったら…ちょ〜っちヤバいわね…

FCSを狙撃モードに切り替え…ガソヘッドの足回りにロック…したつもり。

「敵対行動確認、攻撃します。」
「口で言ってわからないなら…やってやるさっ!!」
メイドが駆け出し、ツェットもまたアクセルを踏み込む。

…えぇ…何ナニ!?…なんでぇ?!…
説明せねばなるまい!先程の戦闘…ジープの体当たりで『どこか壊れた』とあったが…。
見た目、大した破損ではないが…よりによって主砲の照準器がズレてしまったのだ!

よって…ノエルはガソヘッドのキャタピラにロックしたつもりだったのだが…丁度ガソヘッドの頭を通り越す形でメイドをロックオン…ツェットの攻撃意思と誤解されてしまったのだ!!
つーかナニやってんのノエルぅっ!?この駄目ヒロイン!!

「目標補足…発射。」
榴弾の爆風をかいくぐり…ロケット弾を発射するメイド…。
「まだまだぁ!!」
クソ度胸に任せ、敢えてアクセルを踏む…ツェットは微妙な窪地を捉えていた。

…ちゅいんっ!…
軽い衝撃と摩擦音…窪地を利用して車体を傾け、直撃を防いだのだ…かすめたロケット弾は後ろへ流れ…そのままノエルの目と鼻の先に…!!
「のぉおおおおっ!?」
…ぼて…ごろん…不発のまま、ボンネット上に転がる…。
「ふにゅうぅ…。」
…大洪水…。

駄目ヒロインそっちのけで、熱いバトルは続いていた…。

「RPG2…残弾ゼロ…。」
全弾使い切ったロケットランチャーを捨て身軽になる。推進剤も残り少ないブースターを吹かし上昇…防御の薄い上面装甲にシモノフ対戦車ライフルの連射を浴びせる。
弾倉を換えながら…バッタの様に飛び跳ねては銃撃を繰り返す。
致命傷こそないが…14.5mm徹甲弾の数発は弱い部分を撃ち抜き、或いは貫通に至らなくとも装甲を細かく砕く。
貫通弾や装甲の破片が散弾の様にコックピット内を跳び回りツェットの皮膚を裂いた。

「くあぁっ!?」
出血は激しいが傷は浅い…ベビーフェイスを鮮血に染めながらコンソールを操作、7.7mm機銃のFCSを対空射撃モード、半自動に切り替えた…。
間合いが近すぎて自動では予測出来ない。リード(見越し)のみCPUに任せ、後は直感で撃ちまくる。

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