METAL・MAX―新たな軌跡― 24
…コレよコレ!下手に遠回りするから失敗するのよっ…
じゃ〜ごぽごぽ…がたぴし…
「ふわぁ〜…快便快便…。」
トイレから、色気の欠片もなく(どげし)…あうぅ…ダイナマイトなおねぃさんマジンガが出てきた。
「あにしてんだい?ノエルちゃん。」
ぎくぅっ!
「ちょ…ちょっとお花を摘み(トイレ)に…。」
ノエルのいでたちを疑う様子もなくわしわしと背中を掻きむしるマジンガ。
「アハハ…まぁツェットに夜這いかけようなんてモンなら…ま〇こ溶接してドタマに代わりの割れ目作ってやる所さねぇ?アハハ…。」
「アハハハハ…。」
軽く漏らしつつ(またかよ)…ただただ、苦笑いするしかないノエルであった…。
ミッション3…失敗…
「神様ゴメンナサイ…良い子になるから…神様…うるうる。」
翌朝…ハンターオフィスに向かうノエル。
クルマの改造は半日程度で済むらしい。
ゲームからは外れるが、依頼ミッションもあったりする。
「廃墟で野良戦車狩り…ギャラは最低ランクね…。」
溜め息を突くノエルに、アンドロイドの受付嬢が後を続ける。
「…戦車及び戦車パーツの滷獲に期待せよ…との事…。」
「受けた。」
嬉々として…ハンターオフィスを後にするノエルを見守る不良ハンターの一団があった…。
「あのアマよくもヌケヌケと…。」
…ノエルをレイ〇しようとして反り討ちにあった挙句、〇〇掘られた『半立ち』である。
「うるせぇ!」
「よしませんか…あの女に関わるの?」
と子分A…痩せギスの不良メカニックが神経質に眼鏡を直す。
「また痛い目逢いますぜ?」
同じく子分B…小肥りな不良ソルジャーがマッチョな狙撃銃ゲパードを磨きながら続ける。
二人を怒鳴りつけるかと思いきや…不適な笑みを浮かべる半立ち…。
その傍らには、メイドロボの姿があった…。
つい最近、発掘した代物…汎用型アンドロイド、マリリン・シリーズ06型…が寄り添っていた。
「どうするの…ご主人様?」
とても『ご主人様』な気配の欠片もない口調。無表情な青白い強化シリコンの肌がそれを強調する。
…まぁ、こんな安物でも…新人ハンターいたぶるにゃ十分か…。
「『半立ち野郎』のベルナルドさ〜ん!BSコントローラーのデータ更新が終りました…。」
無機質な受付嬢の声に、爆笑の渦が起こった。
…ちっきしょお〜…絶対ブッ殺してやる…
そんな変態のことなど知らず、ノエルは
駐車場に向かっていた
マジンガから借りた高機の代車は後輪がキャタピラに改造された資材運搬軽トラ
ノエルの向かう方向から女性が歩いてくる
女性くらい普通に歩いてるが、目に付いたのはその服装だった
黒い服をベースに白いレースの装飾品に飾られたメイド服
「ツェットにも似合いそう…」
(ただ着せるだけじゃなくて一緒に散歩なんかして…)
―妄想―
「ほら、道行く人みんなツェットのこと見てるわよ」
ツェットは真っ赤な顔を俯かせる