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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 22

ノエルがお茶を飲み干すとツェットがお代わりを煎れようとするが、遠慮して…戦車を見せてくれる様頼む。

「…これは…。」
ノエルが興味を示した事が嬉しかったのか、喜々として説明を始める。
伝説の大崩壊のず〜っと前にドイツという国で作られた…三号突撃砲。
旋回砲塔を取払い、直接シャーシに砲を組み込む事でコンパクトにまとめた構造だ。

エンジンやCユニット…武装は整備ハンガーでバラされていた。

特に目をひいたのは…SE用のスペースに搭載された二本の作業用アーム。
野外整備やアイテム発掘が主眼か。
しかしよく整備されている。パーツなど金を貯めて買えば済むのだが、あえてスクラップから拾ってくる辺りメカニックとしてのコダワリを感じる。
…ますます彼が欲しくなった。

「ツェット〜お茶〜。」
「…ふがふが…。」

お呼びがかかったにも気付かないのか、工具箱片手にフラフラと戦車に歩み寄るツェット…ひゅんっごつっ!…

「あうぅ?!」
マジンガに36mmボルトを投げつけられ正気に帰る。
「ツェット!みんなで茶を楽しむ余裕もないのかいっ!?あ・と・に・し・な・さ・い!!」
「はぁい(泣)。」
…ノエルはツェットを仲間(専属メカ兼セッ〇ス奴隷)とするに当たって、最大の難関に気付いた。

「メカニックの勉強になるからガラクタいじり位は多目に見てやるけどねぇ!半人前仕事のボロ戦車で旅に出るなんて絶〜っ対許さないからねっ!!」

ノエルの心配は的中してしまった…この超過保護なブラコン姉というオプションはどうしたモノか…なんか言い返せよツェット君?

「ごめんなさい。」
「よろしいっ!!」
…おいっ!…

そんなやりとりで蚊帳の外だったノエルの肩に枯れ木の様な手が置かれる。

「ふがふが。」
何を言ってるのかサッパリな工場長のじーさまの台詞をマジンガが通訳する。
「宿が決まってないなら泊まってけってさ。」
…宿が決まってない…つ〜か追い出されたんだけどね。
「ついでにツェットに外の世界は甘くないって…言い聞かしとくれよ?」
…ありゃ…そう来たか…

「あ、ありがとうございますぅ…謹んでご好意お受けします…。」
願ったり叶ったりかに見えたが、肝心の目的は釘を刺されてしまった…。

…ひとつ屋根の下…イザとなったら犯って拉致って、細かい所は事後承諾って事で…

そう簡単に行くかなぁ?
「あ…そ〜だ。」
というか元々そのつもりだったのだがクルマの改造の事を忘れていた。
ボウイもあくまで『応急』と言っていたし。
予算の許す限りシャーシの強化なんか施すつもり…であった。

先程までのドタバタはさて置き、ノエルとクルマを囲み見積もりを始める…。


「…砲架の強度が…」
「…予備弾スペース…」
「…にゃむっ…」

予算と改造方法の兼ね合いやら話し合ってる内に、とっぷり日が暮れてしまった…。


…小一時間後…
「ふぃ…ご馳走様…。」
賑やかにタダ飯を平らげたノエル…。

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