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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 21

抱える腕にもツェットの早まる鼓動を感じていた…。

「自分で…立てるかしら?」
突き放す様な口調…ノエルは冷ややかにツェットを見下ろす。ワザとらしく胸元を隠すのも忘れない。

「え!あの?す、すみませんっ!」
いささか裏声気味に、ツェットはノエルの腕から逃れた。

…そろそろ『飴』かな?…

ツェットは怒張させてしまった事を気取られぬ様に前屈みで、戦車パーツを満載した軽トラに向かう。ヨタヨタと足取りもおぼつかない。

「まぁ…大丈夫…?」
ノエルはツンデレ効果を狙ってか心配そうに声をかける。
「あの…えと…。」

ノエルは…暴発寸前のツェットの脇をすり抜け、軽トラの前に高機動車を停める。
「その様子じゃ…運転もアヤシイわね、送ってくわ。」

そして牽引具を引っ張り出し、フックの辺りを指先でもてあそぶ…。
その仕草に自分のペニスをしごかれる妄想を掻き立てられたのか、ツェットの皮かむりは痛い程に張りつめる。

「何してるの…いらっしゃい。」
高機の助手席を空けノエルは手招きする。
「は…はいぃ…?」

ノエルは言葉の所々に色香を漂わせ『クールでちょっとHな女ハンター』を演じていた。
ツェットが住み込みで働いているという工房へ高機動車を走らせる。

…んふふ…専属メカニック兼、セッ〇ス奴隷に調教して…それから…

…外道な妄想を膨らませつつ、ノエルはこの従順な少年をチラ見する。
ノエルの流す視線を感じる度に、ツェットは顔を紅潮させ目を反らす…。

「ここね。」

…戦車改造屋『鉄の穴』第08支店…

「…ありがとうございました…。」
ツェットが名残惜しそうに高機から軽トラの牽引を外しガレージ付近に停める。

「ツェットぉ!?お客さんかい!?」
どこからかハスキーな女性の声。
…歳はノエルより二つ三つ上か?短く切り揃えた金髪に浅黒い肌の、女性…顔立ちはどこかツェットに似ている。

「あ、姉さん?」
ツェットの姉らしき人物が、物凄い勢いで巻くし立てる。

「ツェットぉ!?休憩時間終わってんだよっ!!どこほっつき歩いてたんだいっ!!
ガラクタ戦車いじくってる暇があったら…え?何?命の恩人!?そぉいぅ事は早く言いなってぇ!!さっさと茶ぁ煎れといでっ!!え!?仕事!?遠方遥々きてくだすったハンターさんに…以下略…。」

…この町の女はみんなこうなのかよ…なノエルであった。
…鉄と油のすっぱ辛い匂いの充満する工場で卓を囲んだ…。

「アタシはマジンガ…コイツの姉貴だ。このじーさまは工場長、こんなんだが腕は確かだ。」
「…よぼよぼ…。」
工場長とマジンガ、ツェットで切り盛りしてる『鉄の穴』の支店だそうな。

「出来の悪い弟を硝煙弾雨の中から救い出してくれたってねぇ…どこぞの姫様じゃあるまいに、本当にだらしない弟で…。」

…じゃアタシは白馬の王子サマかい?…
ツェットの方は…姉の小言は上の空、ノエルのエロさに動揺してるでもない。
目線は、一両の戦車に向けられていた。

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