PiPi's World 投稿小説

METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 17
 19
の最後へ

METAL・MAX―新たな軌跡― 19

「?」
音の正体を探し首を巡らせると音は的の方からする
双眼鏡で的を見る
散らばる12発
ギシィん
横に線が入り一直線に弾痕が繋がる
軋みが大きくなる
「え?え?え?」
的を貼り付けていたスクラップが歪み、重みで上に乗っていたガラクタが崩れ出す
「にぇえええ〜!!?」
慌ててマントの上に広げていた道具をマントにくるみ、走る
未使用の弾丸が数個こぼれる
拾う暇など無い
崩れて来るスクラップに追われ、一直線に逃げる
左右の隙間に飛び込む余裕がない
「ぁややややや!」
盛大な煙に煽られてノエルは飛ばされ地面を転げた
煙が引くと、ノエルのすぐ後ろまでスクラップが転がってた
「危なかった〜」
脱力するノエル
ガララン
崩壊の余波で一部が崩れる
そこから重機関銃に垂れるリンク弾(鎖の様に繋がっている弾)プラプラが垂れ下がった
「あ…」
ジリジリ後ずさる
ガシャン
スクラップが少し前へ滑る
ズパパン
さっきこぼした自分の弾丸がスクラップに潰され暴発したのが分かった
ノエルは背を向け再び全力で走った
暴発弾がスクラップを削る・穿つ・切り裂き、そこが崩れリンク弾の端を巻き込む
潰された弾の薬莢が爆発し隣の弾が誘爆する
連鎖爆発を起こし、爆竹のように爆発が上の重機関銃にあがっていき薬室にある弾が爆発
暴発を起こした重機関銃は四散
真っ直ぐ前に飛び出す銃身
次第に前に傾きプロペラの様に縦に回転する
…ブワァン…
回転する銃身がノエルの横を掠めて行った
それでもノエルは止まらない
ノエルの先に横転したトラックが目に入り、その後ろに回りこむ
トラックの反対側に激しく物がぶつかる音がしばらく続いた
やがて収まるが、そこから覗く気にはならなかった
「黄金水伝説パート2」
力なくつぶやいた
軽くチビった程度だが…。
「もぅ〜っ?体質なのかな〜?」

この下着がじっとり張り付く不快感はこれで何回目だろうか?
「まぁ、人身事故にならなかっただけ救いよね?」
冷や汗流しながら辺りを見渡す。
元々スクラップ置き場なので問題ないが軽く地形が変わったような…暴発した廃銃に横転した廃車…。
うつ伏せでピクリとも動かない子供…子供!?
…どっからどこまでお漏らしだったかわからんくらい滝汗なノエル。

…折り畳みスコップで黙々と穴を掘る…。
「て、違ぁう!」
軽く自己嫌悪しながらスコップを放る。
ノエルの頭の中で不吉な文字が渦巻く
その中に一際大きいのが
―人殺し―
それだけはイヤだ!
ノエルは頭をブンブン振り、少年に駆け寄った
もし死んでいたらDr.ミンチにすがりつくしかない
恐る恐る少年をひっくり返すと、胸が微かに上下している
(生きてる!)
それだけで喜べない
虎の子の満タンドリンクを取り出す
「こ〜いう場合は…!」」
少年を抱え起こし、ままよと液体を自分の口に一気に煽る
鼻に突き抜ける強烈な漢方の臭い
少年に口付けすると全て吐き出す

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す