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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 132

現在でも『都合の良い解釈』は危険で、アップデートをしないと危なくて使えないというのが正直な反応である。
が、ベルナルドがそれを知っているかは疑問である。
「メイニー、パッジはあるのか?」
「あるけど高いよ?それにアップデートには管理者コードが必要なのよ。無いと時間かかるし、防衛反応でおとなしく上書きさせてくれないでしょうね」
「異様な熱量だ。熱暴走か?」
「止めに行った方がいいんじゃない?」
「俺に行けと?」
「気付いたんだから行くべきでしょ。覘きしていたバチよ」
メイニーはそう言い、クッション代わりにしていたブレードから飛び降りると、コンピューターに接続されていたブレードの視覚野に繋がるコードを引き抜いた。
「ガっ…!」
ブレードの疑似視界に一瞬激しいノイズが走ると世界は闇に沈んだ。
「いきなり抜かないでくれメイニー。かなりきついんだからな」
「ハイハイ。早く行きましょうね」
ブレードの抗議を受け流しながらコードを携帯用視界処理機に繋ぎ直す。
「ガっ…だから…」
ブレードは軽く頭を振りながら外に出る支度を始めた。
その頃、ジャネットは異常熱を上げながら一歩一歩ツェットに近付いていた。
「じゃ、ジャネットさん?ちょっと、ノエルさん。ノエルさんも起きて!」
ヤケにザラつく軋む様な駆動音と共に、傍ら放置されていたツェットの拳銃…FNハイパワーがガンベルトごと蹴飛ばされた。
「言ったでしょ…個人火器は手放すな…って。」
ジャネットが抱えたナガン小銃のスパイク銃剣…安っぽいスイッチナイフを思わせる鈍い金属音と共に、そいつは銃身に固定された。
「あの〜この格好だったら腰に提げてても意味が無いかと…」
突然飛びかかってくる気配はないがいつ銃剣を突き立てられてもおかしくない。
それを遅らせたり攻撃のタイミングをはかったり時間を稼ぐために話しかけた。
「う…う〜ん、ツェット君…」
ノエルの声にツェットは救いを求める目とジャネットの憎しみのこもった視線が集まる。
「ぞ〜さん…」
パォ〜ン
静寂に包まれた夜の岩場に象の嘶きの幻聴が辺りに響いた。
「ノエルさ〜ん!?」
キュイ〜ン
ツェットがノエルの名前を呼んだ途端、ジャネットの目が赤く輝いた。

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