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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 13

きぃ
紫煙が吹き出してくる酒場の扉を開けるとバネがわざとらしい音を立てる
店内は換気が良いのかそれほど煙くない
客達の視線がノエルに集まる
まるで賞金首が賞金稼ぎを警戒しているように
実際賞金首でもない彼らが心配するべきはチンピラの仕返しくらいだろう
入ってきたのが若い女一人と知ると何人かがはしゃぎ出し、カウンターに向かうノエルをからかう
「お嬢ちゃん、何を飲みに来たんだ?」
「ミルクなら俺達が飲ませてやるよ!」
「生暖かい絞り立てを三つの口に直接な!!」
ノエルは無視してカウンターに着く
安くて強い酒<下町のビーナス>ええちちを注文する
ロックや割って飲むのが主流だがノエルは小さいグラスにストレートで受け取る
生ぬるい
この世界に飲酒に関する厳しい決まりはない
「よ〜嬢ちゃん。無視はツレねぇだろ?」
ノエルの周りを囲んだ男の一人が肩を抱き、寄りかかる
ノエルはその男の反対側に立っている男の足首に足をかけて引いくと、男はあっさりとひっくり返る
そして無防備な股間を踏みつぶすと、男は大の大人とは思えない悲鳴を上げた
他の男達が跳び下がって間合いを取り、銃に手をかけようとする
「このアマ!」
腰を落としていつでも抜き、反動に耐えられる姿勢を取る
その格好は股を大きく開いている
ノエルは足を後ろに振り、踵で後ろの股間を
その足を前に振り跳躍
着地すると後足を振り上げセーフティカップ(安全靴等の中に入ってる爪先カバー)を股間に蹴り込む
男達は股間を抑えてうずくまり呻く
見ていた男達も前かがみで微かに呻く
「…フン」
ノエルはマスターのマネをして鼻を鳴らす
それに気づいたマスターは不機嫌に「…フン」と鼻を鳴らす
うずくまる男達は他の客に店の外に放り出された
このとき、ノエルのハンターネームは<タマ潰しのノエル>に更新された
ノエルは足の裏に気持ちが悪い物が付いたみたいに床に靴底を擦りつけた
「マスターもう一杯」
「…フン」
何事も無かったように注文すると空になったグラスに申し訳程度のお酒が注がれるとノエルはチビチビ嘗めた
「久しぶりのお肉だったのに…ぶちぶち…
お持ち帰りにされたって冷めたらタイヤみたいに硬くなっちゃうのに…ぶちぶち…
色気を求めるなら色気のある所に連れてけって…ぶちぶち…」
そして五杯目を嘗め尽くした頃には出来上がり始めていた
きぃ
っと音を立てて扉を開き長身の男が入ってくる
両腰にガンホルダーが着いてそれぞれ大型リボルバー拳銃が納められていた
「…フン」
マスターが誰かを認めると挨拶代わりに鼻を鳴らす
入ってくるなり「よう、オヤジ。オダイジンだ」と言うと、マスターは何も言わずにグラスを用意して、客達は待ってましたと歓声を上げた
カウンターにつっぷするノエルの前にもメタルクラッシャー(この世界で有名なソルジャーの必殺技名。拳で装甲を貫く)が置かれた
「何よこれ〜
こんな高いの頼んでないわよ〜」

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