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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 119

タンコブこさえてヨタっているブレードをヨソに刀の送り主は黒騎士に回線を切り替える。
『ハァイ黒騎士のオジ様?ウチの馬鹿が出鱈目な座標指定するモンだから…遅くなっちゃった!!』
新たな助っ人はブレードと軽口を叩き合う仲にして、黒騎士とも面識があるようだ。
「うむ…君のトレーラーもここまでは入ってこられまいが…せめて支援を頼めんか!?」
ワルサーP38の二挺拳銃でどうにかこうにかミサイルを迎撃していた黒騎士…ナターシャや軍曹ドノもサブマシンガンの弾幕でそれをカバーしていた。
彼らの様な手錬れなら兎も角、他の若手には真似出来ぬ芸当だ。
『んふ…高いわよぉ?』
「オフィスと交渉するかブレード君にカラダで払って貰ってくれたまえ!!」
実質ミサイル迎撃が可能な面子は三名と一体…ブレードはまだフラフラ…ぶっぱなっシャーの陣形が整った今、ノエルら若手は砲火に身を隠す他ない状況。
「衛星レーザーよりは安くつくわっ!」
と…BSの入力をキャンセルしたナターシャ…彼女も信頼を置けるだけの助っ人らしい。

黒騎士は脳内で全員の分け前と滞納しているアパートの家賃を瞬時に計算した後インカムに叫んだ。
「お友達価格で頼むぞっ!!」
『了解っ!ふん安物の誘導装置ね…ECMを30秒!パンツァーファウストのコンテナを同時に射出!座標は(以下略)!!』
老練の指揮官は瞬時に(以下略)をインカムとハンドシグナルで通達する…ECM(妨害電波)を使う以上、ミサイルの誘導装置と周波数が違うとは言え無線の信頼度は落ちる。
「え〜と?」
瓦礫の蔭で一旦マグナムの撃鉄を戻しながら軽く混乱するノエル。
めまぐるしい通信が行き交う中…あの06型がジャネットかどうかなぞ考えるヒマはないらしい…ツェットがBSコントローラー片手にハンドシグナルで何か伝えている。
「へ?何々?コンテナの座標が?」
じたんだを踏むようなツェットの身振り、見上げる空にOD塗装の大型弾薬ケース…ヤットコさ意味を理解したノエルは反射的にその場を跳び退く。
「あぇえええっ!?」
ぼすーん!!
コンテナ落下を回避したノエルは錆びた大地に塩分とアンモニアを含んだ潤いを提供していた…。
この上なく情無い姿のノエルなぞ構わず別グループのハンターとソルジャー…あと少数のメカニックがコンテナに我先へと殺到する。
踏んづけられぬ様にカラダを転がすノエルと遅れて駆け付けたツェットに、ハンマーを担いだ肥満体のソルジャーが『俺は白兵専門だから』と気を利かせ回収したパンツァーファウストを一本ずつ寄越してくれた。
「あ、ども。」

「すんませんっ!ほらノエルさんっ!!」
12歳の少年とは思えぬ腕力でノエルを引き起こすツェット、その瞳は闘争心の一色に燃えていた。

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