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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 117

『ロケット花火』という商品名で出回る安物だ…が、暴走AIやレベルの低いモンスター使いに操られたザコ戦闘車輌相手ならハッタリ位にはなる。
ぶっぱなシャー達は大したダメージもない至近弾の炸裂に、バカ正直なAIの判断で回避運動、防御陣形や照準補正の為スキを見せる。
まぁ高性能AIや生身の人間なら気の利いたダメージ計算で気付くだろうが。
他のハンターも似たような装備を使うか、馬鹿力ソルジャーが蛮声と共に収束手榴弾をブン投げたりしていた。
「弾着…今っ!ちょい右!!」

手頃な岩場に身を隠していたツェットが叫ぶ。
中古モーゼル小銃は置いて来たが、ZF型スコープだけは懐に忍ばせていた...ノエルが爆音で聞こえないと言う旨をハンドシグナルで伝えると間を置いてハンドシグナルで復唱?してくれた。
彼を含めたロケット花火さえ持たない奴、使い切った奴は砲撃にビビりながらも観測員(馬鹿にするなかれ狙撃手や砲兵に必須の相方)を買って出る甲斐性は見せてくれた。
しかしメギトな炎を確保するにはまぁギリギリ間に合うかどうか...。
ぶっぱなっシャー本体はそれなりに装甲されたトラック…対人戦闘を想定していたハンター達の拳銃弾やグレネード装備では時間稼ぎにもならない。
「補給車を狙えっ!!」
黒騎士が瓦礫から瓦礫までダイブする様に二挺のワルサーから速射を浴びせた。
年齢を感じさせぬアクションに予備弾を抱えた補給車が一台爆発炎上…。
『ぼ…防御陣形っ!!』
最後方の教団幹部はモンスター化したクルマを操る…悪党御用達のOSを組んだ指揮車の通信機に悲鳴に近い叫びを上げた。
ぶっぱなっシャーは機銃で牽制しながらフォーメーションを直す。
補給車の誘爆でダメージを受け動きの鈍ったぶっぱなっシャーの(制御CPUを積んだ)運転席に、機銃掃射をかいくぐった軍曹ドノのMk2手榴弾が叩き込まれ操縦不能に陥った。
シーソーゲームは、ややノエル達の側に傾き始めた…衛星レーザーさえ間に合えば…だが。
ノエルも同じく逃げ遅れた奴を狙撃しようと.44マグナムのシリンダーを開いて空薬莢と未使用のホローポイントを弾き出し、徹甲弾を装填する最中…脳裏に小さな疑問が生じていた。
あのアンドロイド。
…さっきから真面目に戦おうとしない奴、一応その辺の岩石を投げてミサイル迎撃にあたってはいるのだが。
…マメに妨害を仕掛けてくるベルナルド一味のメイド…ジャネットと同じ型番ではなかったか?
ノエルのアンドロイドに対する知識は、トレーダー時代のうろ覚えで大まかな型番を理解している位だが…顔の皮膚パーツや衣装をすげ換えれば潜入は容易いだろう。
他の補給車が別グループの一斉射撃に誘爆…格闘チューンの05アンドロイドがぶっぱなっシャーの運転席を特殊合金の手斧で叩き壊し一撃離脱していた。

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