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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 111

「クソっ卑怯者め!」
自分で対処出来ない相手を卑怯者呼ばわり
待ち伏せしていた奴の言葉ではない
それぞれ岩陰に隠れて弾雨を凌ごうとするが、削られていく
狙撃用ライフルを持っている奴もいるが、上から狙うのと下から狙うのではリスクが違いすぎる
派手に撃ちまくって引き付けをしようにも上から見たら丸分かり
七面鳥撃ち所かアリの行列潰しのように撃たれる追撃隊
グレネードランチャーやロケット弾を撃ち込むも、どれも有効な攻撃にならない
せいぜい相手が狙撃場所を変えるだけだった
「背教の者共は我らの力の前では無力も同然
皆の者、勝利はすぐそこぞ!」
狙撃を指揮する人間狩りが自分の優位に酔いしれている時、追撃隊慎重派は迂回ルートをとっていた
「どうも妙だな...ヤケに射撃の下手な奴が混じってやがる...。」
イケイケ派からの通信と迂回ルートから見えるゼン教団の勢力と比較しての判断...慎重派の指揮は通称『軍曹』が執っていた...身を低く、トンプソン短機関銃を角ばった顔の高さまで構え慎重に前進する。
豪快オヤジに見えてマメな男故、分隊長を任されたのだ...後に続くのはバイクから降りたブレイドと...無口な筋肉ソルジャーと女スナイパーのカップル、そして白兵戦チューンのアンドロイド。
「ふん...所詮引き篭りニートさね!きょうびガキだってライフル位...。」
女スナイパーが嘲りの笑いを浮かべると無口な筋肉ソルジャーが相槌を打つ。
「…そうらしい…子供が混じってる…。」
「へ?」
筋肉の一言で呆気にとられた彼女をよそに、軍曹が怪訝な顔でブレイドとアンドロイドに目配せした。
…ブレイドは超音波ゴーグルを暗視モードに切り替え、隣にいたアンドロイドに『失礼…お嬢さん、人相データの照合を頼む』と断りを入れ、ポウチから伸ばしたコネクターを渡す。
「承りました。」
旧式の05型故、安っぽい電子音声で応じながら後頭部のジャックにそれを接続した。

「きゅい…ちきちき…検索中。」
盲目のブレイドにはマトモな画像が見れない為、アンドロイド側は索敵より格闘能力を重視した仕様の為である…それでも生身の人間が雁首揃えて手配書メールをチェックするより余程早い。
少々耳障りな起動音が収まった…検索が済んだ様だ。
「敵勢力約半数…12名が人質の少年少女です。」
アンドロイドの無感情な報告に、一同の肝が冷える…軍曹はイケイケ組と黒騎士の元にその旨を伝えた。

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