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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 110

ツェットを介抱しているのは野盗との戦闘において、狙撃でアタマぶっ飛んだ子である。

幸いデータは心臓部の予備CPUのバックアップがあったので復旧可能…但し部品が足りず、代わりに近所の村役場で調達した事務用アンドロイドの頭部や皮膚パーツを移植…お陰で『事務頭』などと呼ばれていた。

「ここまで盛大に救出されちゃったら、大将か女将さんにどやされるかな?」
「あら、怒鳴ったりなんてしないわよ。」
「うひょお!?」
言葉を漏らしたノエルの背後に腕を組んだナターシャが立っていた
微笑んではいるものの口の端はヒクヒクと痙攣している
「やさしく、やさしーくトクトクと叱ってあげるだけよ」
「アハハハハ。ツェット君後お願い
追撃戦行ってきまーす!」
ナターシャ逃げようとするノエルの襟を捕まえると岩陰に引きずって行った
「まぁ。捕って食べたりなんてしないわよ。あ、そこのあなた、お茶お願いね」
そう言われた「事務頭」はツェットの介護を中断すると長い黒髪を無造作に後ろに束ねる
木目の丸盆をどこからか取り出すとお茶の用意を始めた
岩肌の上で正座をさせられ、食堂のオバチャン並みの説教マシンガンがノエルの脳を揺さぶる
すでに耳鳴りでナターシャの声は遠のいていたが、『事務頭』のお茶を差し出す声に生き返ってしまった
ノエルは『事務頭』に目で助けを求めたが澄ました顔で去られてしまった
「美味しいお茶ね。あなたも飲みなさい」
「はぁ…」
勧められて、飲んだら飲んだで『聞く態度がなってない』と説教が増える
この手の説教好きはカラミ上戸の酔っ払いと通ずるところが多い
今は嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった
一方その頃
追撃隊イケイケ隊は岩山の上から狙撃を受けて足止めを食らっていた

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