逃げ遅れた子どもたち 1
ヤバい逃げろ
来るぞ〜
罵声とせわしない足音がする。 ナルハタ軍が村に迫っているのだ。
ユウキもあわてて、防空頭巾を被る。「早くしなさい!」千鶴先生の声が響いている。タクヤ急げ!
ユウキとタクヤは山中村小学校の6年生だ千鶴先生は担任の先生でタクヤは朝階段で足を痛めているのだ。
タクヤ!ユウキが声を上げる。タクヤ君早く!先生も必死だ。
ユウキ、先生先に行って!タクヤが叫ぶ。
バカ置いていけるか!ユウキがタクヤの手を引っ張りながら言う。
しかしナルハタ軍の進撃速度にユウキ達は遅すぎた。千鶴先生とユウキとタクヤ、それに、保健の美智子先生はたちまち囲まれてしまった。
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う〜ん。ユウキが目を覚ました。 タクヤも一緒だ
どうやら牢屋のようだ。服は着ていない。
コツコツ、靴の音がする。「あら起きたのかしら?」くろいスーツのスタイルの良い若い女が現れた。
「あなたは?」ユウキが聞く。
「私?私はナルハタ軍四天王の一人東方司令官のマリコよ。あなた達は可愛かったから私の玩具になってもらうわ。」と微笑んだ。
「先生はどうしたんだよ!」タクヤが怒鳴る。
「あらあらそんなに怒鳴らないのよ♪可愛い顔が台無しよ。安心しなさい。あとで会えるわ」