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姉貴
官能リレー小説 - 同性愛♀

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姉貴 3

因みに昨日は借りた辞書で事無きを得たので、断りようがない。
と…言うか、姉に言われて断る根性は朱音に無いのが現状である。
何着ても似合うくせに結構念入りに着飾っている蒼音、その少し後ろを仏頂面の朱音が続く。
朱音もかなりの美少女なのだが、普段からして格好はラフで出かけると言って大しては変わらない。

だが、結局…何だかんだ言って姉妹一緒に行動する事は昔から多いし、この齢になったからと言って減ってはいない。

かつて小さい頃は、泣き虫のお姉ちゃん子だった朱音……いつも姉の後を追っかけ、姉の側を離れようとしなかった。
蒼音はそんな妹を可愛がり世話していた…背の高さで上回ったからと言っても変わる関係でもない。
「朱音の身体がそんなになるから…服選ぶのが大変だわ!」
だったら選ぶな…そう思う朱音だけど流石に言えない。
去年、それを口に出して、非常にキワドい水着を買わされて、それを着せられて海やプールに引きずり回された覚えがある。

そうこうしているうちに、蒼音は二人分の買い物を済ませていた。ようやく解放されると思った朱音だが、甘い考えだった。「よし!じゃあ次の買い物行こ!」
(まだ買うのかよ…)口にはださないが、不平不満を言いまくり(思いまくり?)の朱音。そんな朱音を無視して、人混みの中を歩いて行く蒼音。「ここね」朱音にはまだ何の店かわからなかったが、ここでの買い物が後に悪夢を引起すことになる。
ウィーン、とドアが開き店内に入って行く二人。そこには、どう使うのかわからない謎の器具が大量にあり、朱音は興味深げに見ていた。「朱音は何か欲しいものある?」
「なぁ姉貴…ここなんの店なんだ?何に使うのか教えてくれよ?」蒼音は一瞬にして、上手い言い方を思いついた。「あぁ、ここ?健康器具ショップよ。使うと気持ち良くなるわ」それを聞いた、無知な朱音は、「じゃあ、部活の後に使ったら、疲れがとれんのか?いいなぁ、ここ!」実際は、使ったらまた疲れることになるのだが…
「何かいいのあった?早く選びなさい」蒼音に急かされ、スイッチを入れるとグルグル回るゴムの棒や、震えるピンクの球、かわいいからと選んだ長い羽など、これから自分を狂わせる凶器を買った。
蒼音は何やら大量に買い込んでいた。
「もう、帰ろうか」と、蒼音の言葉を待ってましたと言わんばかりの輝いた目をする朱音。

****

家に着いた頃には、空もうっすら緋に染まっていた。「なぁ姉貴!今日の飯は何?」「秘密〜♪それより、お風呂入ってきなさい。」わくわくしながら風呂に向かう朱音の後ろで、悪魔の笑みを浮かべる蒼音がいた…

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