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性戯の味方
官能リレー小説 - 同性愛♂

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性戯の味方 6

辺りが白く染まりつつある時、倫一はようやく理性を取り戻した。
「ああぁ…俺、狼男になってしまった」
うろたえながらも右手は精通直後の余韻を楽しんでいる。未だに雄汁を垂らすモノを擦りながら、腰をつき出す。
「狼男なんだから朝になったら戻れるよな?」
倫一はシコシコと扱きながらどこか他人事な言葉を漏らした。
抜き終わったからというのもあるが、事態があまりにも異常すぎてかえって冷静になったのだ。
凛々しい狼のまま、辺りを見回す。
もう立上がることは出来なかった。
四つん這いの状態で首だけを高く掲げると、遠方に野兎が駈けていくのが見えた。
倫一の腹がグッーと鳴った。
出すものを出し終えた今、次ぎに増してきたのは食欲だった。
頭の中では血の滴り落ちる生肉が浮かんできた。
普段の倫一であれば、ステーキの焼き加減もウェルダンだった。
これもこの身体が為せる技か…
倫一は妙に納得した上で、野兎目掛けて駈けていった。

骨格自体はあまり人間と変わりはない。しかし、四つん這いで走った方が楽に感じられた。
まるでスイッチを切り替えられたかのようだった。慣れてくればいずれはあの狼男のように人間らしく立ち、戦えるのだろうか?
野うさぎの姿が見えてきた。
倫一は野うさぎに駆け寄り、左手で右に払った。
うさぎがバッサリと裂け、肉になるだろうとの予想はしていた。
しかし、現実はそれ以上だった。うさぎのすぐそばの大木が横一文字に切り裂かれていた。
そして倫一は倒れてきた大木を簡単にかわしていた。
基本的な筋力だけでなく、反射神経すらも高まっているように感じられた。

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