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性戯の味方
官能リレー小説 - 同性愛♂

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性戯の味方 15

「なんだか使えるのは小屋の外壁ぐらいという雰囲気だな…」
男が言う。
「放置されて随分たつらしいからな」
倫一は小屋の壁を触りながら、色々と探る。男の方も古井戸を調べているようだった。
狼になりつつあるからか、深夜なのに明りは必要無かった。流石に昼間のようにはいかないが…。
そんな時、井戸を見ていた男がなにかを叫んだ。
「奥になにかが埋まってるみたいだぞ」
倫一は早速、古井戸の奥を覗き込んだ…がよく見えない。なにかがあるのは確かなのだが、形までははっきり分からない。
「石の様だけど、よく見えないね。俺が中に降りてみようか」
「いやそれは危険だ。ガスが溜まっているかも知れん」
「明るくなるまで待つか?」
「そうだな。ここで朝まで待とう」
こうして2人は狼男の姿で朝まで過ごす事になった。
身体能力の強化された狼男の形態は非常に快適だった。全裸なのに殆ど寒さを感じない、それに疲れもあっという間に消えていくように感じられる。
あまりに良い事ずくめなのでずっとこの姿で居ても良いかな…、とすら思う程だった。

朝が来た。
道に迷って帰れない状況とは思えない爽やかな空気に倫一の心が躍る。
倫一はとりあえず元の姿に戻り適当に付近を探索する。
黒い狼男の姿はなかった。ごそごそと物音はするので近くに居るのは確かなのだが、姿が見えない。
ふと、倫一はあることを思い出す。
あれだけの事をやらかしておきながら彼の名前を聞いていない。彼の事を黒いエロ狼としか認識していなかったのだ。
これには倫一も変な笑いが出てくる。


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