PiPi's World 投稿小説

LEON SAGA(レオン・サーガ)
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 7
 9
の最後へ

LEON SAGA(レオン・サーガ) 9

目を覆いたくなるような変化が終わり、アローたちのいた場所には4人の美女が存在していた。
もしこの変化の過程を見ていなければ、彼女らがアローたちであったことなど絶対にわからないだろう。
それほどまでに4人の姿形は変わってしまっていた。
美女に生まれ変わった4人はベッドから下りると、無言で服を脱ぎ出し、肉体の変化を確かめるようにその細くたおやかな手で自らを触り始める。
そして何がうれしいのか、フッ・・・と鳥肌の立つような妖艶な笑みを浮かべ、部屋から出て行った。
彼女たちが消えた先から、何やら悲鳴のような声が聞こえたが、それもすぐに聞こえなくなる。
絶望の夜はこうして幕を開けたのであった。

「―――ッ!?」

それから数時間後。
ベッドの上で安らかな寝息を立てていたレオンは、何かを察知して飛び起きた。
その『何か』がどんな形をして、どれくらいいて、何をしているのかはわからない。
わかっていることは2つだけ。
今レオンが感じている存在は―――『よくないモノ』だ。
とても危険な、よくないモノ。それが近くにいる。すぐ、近くまで来ている。
レオンの中に眠る人間でないものの血が、素早く臨戦態勢を取る。
手足が黒く染まり、右の瞳が金色に変わると同時に、何者かがレオンの家に入ってきた。それは―――。

「カレ・・・ン?」

入ってきたのは、家の前で別れたはずのカレンだった。
だが明らかに様子がおかしい。
服はビリビリに破かれ、まるで男に襲われたばかりのような格好をしているのにあらわになった胸を隠そうともしない。
その時レオンはふとあることに気が付いた。

(―――あれ?カレンってあんなに胸が大きかったっけ?)

悲しい男の性でつい彼女の胸をガン見してしまったが・・・別れる前に比べ、明らかに胸の体積が大きくなっている。
着やせするタイプだったでは、とても納得できないサイズだ。
別に彼女とそんな関係にあったわけではないが、明らかにおかしい。

「・・・カレン?なんでずっと黙っているのさ?何かしゃべってくれないかな?」

レオンが試しに声をかけてみる。
だがカレンは不気味な薄笑いを浮かべ、どろりと濁った眼でじっとこちらを見つめるばかりで何も答えない。
そしてさっきからうるさいくらいに頭の中で鳴り響いている警鐘。
以上のことから、レオンは確信する。今目の前にいるカレンは、自分の敵であることを。
自分を害する敵は倒さなければならない。そうしなければ自分が殺されてしまうから。
とは言え、相手は苦楽を共にし、自分に世話を焼いてくれた親切な村の人間。
そんな相手を手にかけることができるのか?
レオンの心に迷いが生じる。するとカレンはその迷いを見透かしたかのように自らの乳房を持ち上げ、挑発してきた。

「ネエ・・・れおん?私・・・きれいニナッタ?
 うふふっ・・・れおんニ抱イテホシクテ、一生懸命ガンバッタノ。
 今ノ私ナラ、れおんノオ嫁サンニシテクレル?シテクレルヨネ?
 ダッテ今ノ私ハ、れおんノタメダケニ存在スルンダカラ・・・」

妖艶な笑みを浮かべながら、ひょいひょい間合いを詰めてくるカレン。
彼女が1歩前に出るたびに、レオンの警鐘の音はさらに激しく、大きくなる。
無防備に歩く彼女はあっという間にレオンのすぐそばまでやってきて・・・レオンを抱きしめんと両手を広げた。

「大好キ・・・愛シテルワ、れおん・・・♪」
あからさまに様子がおかしかった。誰かが必死で声真似をしてる様な、たどたどしい感じ。
レオンは、恐ろしいというよりは気持ちが悪くなってきた。
そんな時に妙な臭いがしてくる。生臭く、そして堤防の下で散々嗅いだ匂い…。雄臭だった。

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す