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LEON SAGA(レオン・サーガ)
官能リレー小説 - 同性愛♂

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LEON SAGA(レオン・サーガ) 7


光弾を片手ずつでは威力が弱い。
獲物は惜しいが何もかも吹き飛ばすつもりで、娘の姿をした魔物が腕をのばして両手の掌をレオンに向けて睨みつける。
ーーあと4歩。

レオンが獰猛な笑みを浮かべた。
ーーあと3歩。

レオンの後方から、何本もの触手が捕まえようと襲いかかる。とっさに彼は一歩前に両手を突いて、両足でそれらの触手を蹴り潰す。あと2歩。

そして逆立ちした彼へめがけての光線を、両腕の力で跳躍して避け、怪物女の目の前に立つ。
あと1歩。

「やああっ!!」
そこで今度は怪物女が右手から光線ではなく光剣を伸ばして突いてきた。
レオンは両手を振り下ろし、その刺突を叩き落とす。
怪物女は衝撃を感じると素早く後退し、構え直そうとする。
だがレオンも必死に詰め寄り、さらに斬りかかる。
背後の触手怪物から怪物女を引き離そうと、無理押し気味に攻撃する。
右手の一撃は光剣で弾くが、横薙ぎに振るわれた左手が彼女の右わき腹に手傷を負わせた。
怪物女の眉が苦痛でしかめられた。
脇腹の傷口が開いたままだ。
傷からの血が止まらない。
魔物の細胞再生能力を越えたレオンの一撃。
ーーくっ、このままでは滅ぼされてしまう!
怪物女がレオンに戦慄した。

怪物女は水中のエビのように素早く後退し続け、レオンから逃れようと必死だ。
「うわあっ!」
全裸でいかつい四人が騒ぐ。
不完全だが再生した触手を脚がわりにして緑色の台座が持ち上がる。
四人は緑の台座から転げ落ち、動き出した奇怪なものを怯えて見ていた。
蟹のようにガシャガシャガシャとレオンに向かって突撃を開始した。
レオンが振り返る。
両手は灼熱の焔に包まれ、すでに漆黒の鋼のような色に首のあたりまで変化している。
触手が黒光りする肌にふれるとジュッと焼かれる音がした。
レオンの黒色に変化した皮膚の表面は両手の焔の熱を帯びた鎧であり、同時に武器であった。
レオンが疾走した。
海から現れた奇怪な触手の魔物は一方的に解体された。まず脚がわりの太い触手が切断されて移動ができなくされる。
搾精する蛇の群れのごとき触手の群れに守られた前後左右に広がる台座のような葉の中心には、一つの巨大な目がある。
レオンの手刀が目玉にズブリと突き入れられた。魔物の緑色の返り血を浴びても、レオンは目玉を連続で突きまくる。
怪物女は堤防の上に立ちそれを見つめていた。
斬られた脇腹を押さえたまま、唇を舐めると興奮気味に目を潤ませていた。
怪物女はレオンの残酷な行為と魔物としての強さに心奪われていた。
緑の台座が小刻みに震えて、触手どもがぐったりとうなだれ動きを止めると、レオンが堤防の上を見上げた。
怪物女はレオンに笑みを向けてから、姿を消す。水音がそのあと続いた。

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