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LEON SAGA(レオン・サーガ)
官能リレー小説 - 同性愛♂

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LEON SAGA(レオン・サーガ) 5

なにか嫌な予感がした。いやむしろ、異常な事態を推測出来た。
海の方から感じる雄臭い臭いを辿り堤防に上がる。
眼下にはとても異様な光景が広がっていた。緑の台座の上にアロー達が花弁のように並んでいる。
股間から伸びるものは雄しべに似ていた。
足を頭の方にまであげ、貫かれた肛門をさらけ出す4人。まさに発情の花だ。
唖然としていると背後から声がした。
声の主は全裸の少女に擬態した触手だった。4人から搾り取ることによって基礎無しで実体化が可能になっている。
「なんで、魔物の貴方が彼等を守ろうとする?」
それが少女の言葉だった。
レオンは凍りついた。俺が魔物だと。
思わず、自分の体を確認し始めるが逞しい体は人間と違いは無いように思えた。
目の前の全裸の少女も、ちょっと肌が緑に見える所以外は人間と区別が付かない。
だが、彼女は確実に魔物だろうとはっきりわかる。肌が緑に見える人間なんてありえないというのもあるが、本能的に分かったのだ。
レオンは困惑していた。
魔物との遭遇と魔物が話しかけてきたことに。
逃げ出したい気持ちと四人を放置できないという気持ちが葛藤している。
恐怖を感じれば逃げ出し、それぞれ自分の命は自分でなんとかする。
それが戦もない時代の大多数の人間たちの常識である。
もし魔物の補食の誘惑から逃れることができたなら村に逃げ戻り、見たままを伝え自分でなんとかできないので周囲の村人、それも身近な者たちをまきぞいにしていたはずである。
すでに魔物が存在することを信じていない者が多い。四人が何らかの事故にあったと現場を見るまでは考えて、モラルに従い救助に向かうだろう。
レオンが生粋の魔物であれば相手の力量を見極め、自分の餌場を保持するために力を解放できる歓喜を感じながら戦うか、餌場を共有するかを選んでいたはずである。
魔物の闘争本能は人間の闘争本能よりも強い。だが、種の連帯意識は人間とは少し異なっていた。
人間は学習によって連帯意識をモラルとして身につけ、理想として生きる。
もうひとつ人間には他の動物にはない特性がある。旺盛な繁殖力である。
他の動物は発情期を持つ。人間はいわばいつでも発情期といえる種族である。
人間が自然の脅威で滅びなかったのは、その特性の恩恵ではある。
だがそれが魔物にとって格好の獲物とされる理由でもあった。
目の前で晒されている四人と同様に欲情して魔物に狩られていたはずである。
レオンでなければ。
人間と魔物の血の混血児である彼は、魔物に激しく欲情していない。
魔物と遭遇したレオンの深層意識の奥底では知らずしらずのうちに、魔物の本能が覚醒しつつある。
闘争本能。
それを人間の特性が阻んでいる。
また魔物も困惑していた。
魔物なのに、その力量が見極められない。
魔物が困惑している時、レオンはまたもアロー達が気になった。
この魔物はそこまで危険なタイプではなさそうだが、だからといってこのまま放置しているわけにもいかない。心配だ。
4人は更に激しく責められだしていた。
筋肉質な尻を突き合わせ、股間からにょっきり生えた物を滅茶苦茶に扱かれている。
快楽に雄の花弁がレオンを誘うようにうねっている。
レオンはまるで香りに誘われた虫の様にそこに飲み込まれていた。
自分の意志ではない。触手の1つがレオンの足に絡み、アロー達の中へ落としたのだ。

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