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方陣の忍者
官能リレー小説 - 同性愛♂

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方陣の忍者 8

褌姿の男が部屋から出てくる…
あの真新しい紫色の褌姿だ。
ここは着替え部屋としてでも使われているのだろうか?…
その男に続き出て来た青年も同様に、紫色の褌を絞めていた。
ならばここに時慧が隔離されている可能性は低いのか?…
後悔に近い念を抱く少年の耳に、男たちの話す声が届いてきた。
「あいつ、渡岩流の忍なのかよ?…」
「ああ多分な、あの淡色の綺麗な男根見ただろ?…あれは禁欲主義の渡岩流の男の物としか考えられ無いさ…」

「褌の男達に裸を観察されたんだ…!」
大好きな兄じゃのイチモツを噂しあう男達に少年は限界を迎えつつあった。
発射したい。
きつく締めた褌はもはや爆発しそうだ。痛みすらも感じる。
このままではまともな判断が出来るとは思えないし、歩いただけで先端が擦れて出そうだ。
しかし、ここで精を出すわけにはいかない。臭いがあるからだ。
どこかに隠れてするのが良いのだが、それだと今度は救出に遅れが出てしまう。
少年は奥歯を噛み締め、最善策を探す。
離れの前に見張りの姿はいなかった。
先っきの男たちがそうだったのか?
足早に去って行った男たちがいなくなった今、もはや人の気配は無く、遠くからの呪文を唱える声が聞こえてくるだけだった。
時慧が離れに拘束されていることは。もう間違いなかった。
自分の昂りの限度も、もう有余はない…
溢れ出す先走り汁は褌の薄布を通過し、すでに忍者袴まで染み出してきていた。
少年はそれを握り締めたまま小部屋を抜出し、離れの木戸に向かい走り出していた。

少し剥けた亀頭先端が布が擦れ、ゾクッとした悪寒が体内に駆け抜ける…
うぅ…
これが快感とはまだ分からなかった。
ただムズ痒いような気持ち良さに、自然と内股の走りになってしまう…
上がる息を押え、少年はやっとの思いで離れの木戸の中に滑り込んだ…

薄暗い室内に目が慣れるまで時間が掛かった。
やはり着替えの為に使用されていたのだろう…羽織袴が所狭しと置かれている。
少年は一番上の衣類を探り…白い布を手に取る…
最後に出て行ったあの青年の物だろうか?
少年はその褌を口に宛てがい、深く息を吸い込んだ…

兄じゃの臭いとは違うが雄らしい臭いがしたような気がした。
性に敏感な年頃の彼にとってはそれすらも興奮を誘う。
子種をぶちまけてしまいそうになりながらどうにかして部屋を出る。
かなり惜しいが白褌を元に戻すのも忘れなかった。
居た痕跡が残っているとこちらの潜入が発覚してしまうからだ。

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