脱皮したら 8
すると瞬が、
「ちょっとトイレに行ってくる。」
瞬が何やら合図を送っているのを見て紘輝も、
「僕も行ってきます。」
空き教室を出ると、
「瞬さん、また事件ですか?」
「詳しくは分からないが、早く変身しよう。」
それぞれ、ライトビートとブレイマンティスに変身した瞬と紘輝だったが、
「ただの迷子で呼び出すなよ。」
「でも大した事にならなくて良かったですよ。」
「まあそうだけど。」
元に戻って、空き教室に戻ってくると、
「遅かったじゃないか。」
「ごめんごめん。」
すると後ろから、
「あの、これはどういう・・・」
「紘輝君は尻の穴に挿れられた事無いのか?」
「何事も味わってみないと分からないからな。」
紘輝が尻の痛みを堪えながら、
「普段からああなんですか?」
「紘輝を歓迎してやろうとアイツらなりにやっただけで・・・」
「あんな強引な歓迎はもう沢山ですよ。」
紘輝は家に帰ると、
どういう訳かブレイマンティスに変身して、鏡の前に立って、
「変身して別のものになる訳じゃないのは分かっているけど・・・」
突然、物音がしたので、元に戻らずにベランダへ向かうと、
「また変身してどうしたんですか?」
「お前こそブレイマンティスに変身しているだろ。」
ライトビートに変身した瞬が降り立ち、
「わざわざ変身して来なくても。」
「それより、競泳水着を持って来いよ。」
元に戻って、競泳水着を身に着けると、
「鍛えた体と競泳水着は最高の組み合わせだ。」
「瞬さん、どさくさに紛れて水着に手を入れないで下さいよ。」
「それなら紘輝も・・・そうそう、亀頭を掴む際の力加減がなかなかだな。」
紘輝は瞬と一緒にいるのは当たり前で、ずっとそうだと思っていたが、
徐々に瞬といる事が少なくなった上、紘輝は一緒にいようとしても瞬が自分を避けているように感じ、
「僕、瞬さんを怒らせる事をしたかな・・・」
紘輝は寂しさもあってか、ある女子生徒の告白を受け入れてしまう。
瞬は紘輝が女子生徒と交際している事を知っても関心を示さず、
「瞬、紘輝君を女に取られて怒ったりするかと思っていたけど、意外と冷静だな。」
「紘輝を構ってやらなくなったせいだろう。」
「実の兄弟より仲良かった筈なのに、どうしちゃったんだよ?」