脱皮したら 3
瞬と初めて会った夢を見た紘輝は、
「下着が濡れている。それにしても何で急に瞬さんと会ったばかりの夢なんて見るのかな」
瞬が自分に対する感情が弟的な存在以上だと薄々とは感じてはいるものの、
何故かそんな瞬を無意識に拒んでいる事を自覚しており、
「何でだろうこの気持ち・・・」
ここ数日、これといった事件も無く、瞬とも会っていないのだが、
「こっちから会いに行ってみようかな」
そう決意して下着を脱衣所のかごに入れて、ふと鏡を見ると、
「もう少し胸に厚みがあった方が良いかな。腹筋ももう少し鍛えてみようかな」
数日後、絋樹は瞬の家にやって来て、
「瞬さん。」
「絋樹の方から来るなんて思わなかったよ。」
「どうしても瞬さんに会いたくなって。」
すると瞬は絋樹を抱き締め、
「そうかそうか。」
「そ、そんな強く抱き締めないで下さいよ。」
瞬の部屋で絋樹は、
「僕、瞬さんの気持ちをどうしても素直に受け止められません。」
「確かにそうだよな。絋樹には迷惑をかけて悪かったな。」
「瞬さん。」
すると絋樹は服を脱いでいき、
「瞬さん、あれから鍛えたんですよ。」
「絋、鍛えるのは程々にしとけ。」
喜ぶと思っていた絋樹は瞬の意外な反応に戸惑うが、
瞬も服を脱いで、
「ブレイマンティスの身軽さが生かせなくなるだろ。」
「そ、そうですよね。」
「でも絋樹の努力は認めるよ。」
しばらくして瞬は紘輝に、
「紘輝、良かったら穿いてみろよ。」
「瞬さんってこんな趣味があったんですか。」
瞬は赤、紘輝は青の競泳水着を身に着けるのだが、
「陰茎の形が浮き出ているじゃないか。」
「よく見るとライトビートの角みたいですよ。」
「ライトビートの角とは形が違うだろ。」
面白がって互いの陰茎をぶつけ合っていると、窓から何かが光るのが見え、
「紘輝、また何かあったようだな。」
「そのようですね。」