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スケイルス海での出来事
官能リレー小説 - 同性愛♂

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スケイルス海での出来事 5

逃げ惑う船にある程度接近し、またも降伏の意思を示す。
合流する為だけでなく、相手の様子を確認する意味もあった。
小型船の上で右往左往する「引波の群青」のメンバーはやはり5人だけだ。
この人数で軍の輸送船を狙うとは…。なんだか、間抜けすぎて恐ろしくすらなってくる。
それでも毎回死人も出さずに上手く逃げているのだから運は強いのだろうか?
レルツは彼等の着衣が気になった。
誰もが群青色の紐ビキニに腰に吊るしたダガーナイフ、それだけだった。
もはや褌だけと殆ど変わらない。むしろ、褌よりも露出が多い。
よっぽど逼迫しているらしい。
それを見たレルツは、徐に上着を脱ぐ。
中に着ていたシルクのシャツも、海に向かい投げ捨てた。
「お前も脱ぐんだ…軍服だと警戒されるに決まっているからな…」
横にいた若い兵士に命令する。 
「あっ、はい…」
若い兵士は不服そうではあったが、レルツの言葉に従い、白い肌を外気に晒した…

「お前、真っ白だな…」
こんな時でありながら、その眩しさに驚いてしまう…
「はっ!自分は太陽の下にいても赤くなるだけで、褐色にはなりません!…」
「北欧出身なのか?…名前は?…」
「はっ!雪深いディザ―ル出身のイザ―ク・ディコビッチであります!…」

「よしぃイザ―ク!あの船に飛び移るぞぉ!」
上半身裸のレルツは甲板の塀に片足を掛け、イザ―クを促す。
「あ、武器は?…」
「馬鹿いえ、何の為に裸になったと思っているだ!拳銃やナイフなど身につけていたら意味ないじゃないか!…」
「そ、それじゃあ丸腰で…?」
「ああ、全てを晒して信じて貰うしか手はないからな…」

裸にならなかったもう1人の兵士は舵を操作。
少々不安な感じはあるが、追ってくる巨大船は蛇行しているので今すぐにでも激突するという程危険な状態ではない。ただ、操縦しているのが誰であろうとこのままではいずれは追いつかれるだろうが…。

レルツ達が小型船に飛び乗ったせいで小型船の上は更に混乱した。
慌てふためく裸の男達…、中にはダガーを取りだす者も居た。今はここで争っている場合ではないというのに。

「おいおいちょっと待ってくれ…俺たちは君たちと争うつもりなど無いんだ…」
レルツとイザ―クは両手を上げ、その意思を身体で表す…
それに対し、目を白黒とさせる男たち…互いにボソボソと何か相談し合い…タガ―先端を腰部から下に向けクイクイと動かす…
「イザ―ク、こいつら何言ってんだ?…」
「多分…下も脱げってことじゃないかと…」
「ちっ、上だけじゃ信じては貰えないって訳か…仕方ない、下も脱ぐぞ!」

レルツに即されイザ―クもズボンを脱ぎ、下着一枚だけの姿になる…
しかしタガ―は、再びクイクイとそれも脱げとばかりに律動した…

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