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スケイルス海での出来事
官能リレー小説 - 同性愛♂

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スケイルス海での出来事 24

しかし、ほとんど真逆である。レルツの精神は逆に冷めていく。
脳内に映し出される赤い兜だけを身に付けたならず者風の男が気になって仕方がない。
彼はイケメンではない。むしろ、濃いタイプのブ男といった雰囲気。それでいて醜いというほどでもない。
いったいどこで出会ったのだろうか。なんでこんなときに浮かぶのか。
赤い兜の男の周りに4人の固太りの男達が並んだ。彼等は赤い兜すら身に付けていない。
彼らもやはり見たことがある。
その4人の部下風の男は赤兜を取り囲む。誰もが発情した雄独特の顔をしていた。
そして、一斉に舌を突きだし赤兜の肉体を舐め始めた。そのうち2人は誘導されたみたいに乳首をくわえ始める。
赤兜の男がぴくりと体を震わせた。

レルツも同じような目に遭わされていた。
しかし、取り囲む兵士達に赤兜の部下が持っているような熱い思いは感じなかった。どことなく探り探りやっているようなぎこちなさだけがある。
手が空いている兵士はカップを手に、はりつけにされた者の元へと向かう。
はりつけられた者は目の前で行われる光景に興奮しつつあるようだった。亀頭が膨らみつつある。
「媚薬はもう必要ないようだな!」
遠くの方で司祭の声が聞こえた。
兵士達の手にしたカップが彼等の男根の真下に来る。
「ああ…早く、早く付けてくれ!」
至る所で懇願の声があがる。
兵士達は「言われなくとも」と言わんばかりに、一斉に股間に聖水入りカップを貼り付けていた。
ゴボッガボッ…
貼り付いたカップは特殊な術でしっかりと固定される。
「おお…、染み込んでくるう!」
男達の絶叫が響いた。
聖水に浸された彼等の性器はまともに魔力を受ける。その魔力の大半は尿道を逆流していく。
その光景にレルツはまたも記憶を混乱させる。それどころか頭の中の奇妙な光景の方が強くなってきている。
もはやどちらが現実なのか分からない。

頭の中に浮かぶ海賊風の男達も黒い霧の様な物に尿道を貫かれていた。
しかし彼等の視線は自らの尿道ではなくずっと船長らしき赤い兜の男の方に向いている。

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