PiPi's World 投稿小説

スケイルス海での出来事
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 10
 12
の最後へ

スケイルス海での出来事 12

な;、何なんだこれは?…
レルツにとって、こんな刺激を受けるのは始めてといってよかった。
もちろんレルツは童貞では無い。それはイザークとて同じだった。
ファーメリア国において精通を迎えた男子が、祭りの夜に女を抱くのは儀式でもあったのだ。

それでもそれは快楽とは程遠いものだった…
勿論、口内性交などある筈も無く、股を広げる女も…決して自分から動くことは無かった。

他国の商売女たちがファーメリアの男たちを馬鹿にするのも、サイズはともかくとして、こんなところにもあるのかもしれなかった…
要するにファーメリアの男たちは皆、快楽としての性交を知らないのだ。
性交とは子種を仕込む行為に過ぎず、夫婦となった男も、そこに別の何かを求めることは、罪深きものだと信じて疑わなかったのだ。

この痺れるような感覚は…何だ?
レルツはヒクヒクと律動する自身の肉棒を、驚愕の表情で見詰めた。

イザークも同様でなにか別の生き物のようになってしまったソコを見つめる。

ファーメリアは歪だった。
行きすぎた信仰心が統制国家じみた奇妙な国民性を産み出している。
それがボンダールとの長期に渡る冷戦や十分な検討の無い無益な作戦実施すらも引き起こしている。

そんな中にいながらに、レルツは自分が罪深い人間だと思い込んでいた。
輸送船の漕ぎ手のような逞しい男に魅せられてしまう自分を…感じていたのだ。

当然ファーメリアにおいてそんなことは誰にも言えず、その思いは封印せざるおえなく、頑にそれを否定もしてきた。
それでもふっと心を許した瞬間、男の屈強な筋肉に目が行き、その股間を盗み見ている自分に気付き、ハっと身を引き締めなければならない経験は幾度となくあった。
『自分は同性に欲情する男では決してない…ちゃんとした正常な男なのだ…』
そう自分を言い聞かせ、普通の男以上に神経を使ってきたといってよかったのだ。

今こうして全裸の海賊たちに囲まれ、彼らの勃起までをも見れる状態は、そんなレルツにとっては思い望んでいた光景ではあったのだが、長年頑に拒んできた禁断の行為故に、そこには素直に飛べ込めない自分がいた…

そのレルツの望んでいた光景に新たな装飾が加えられようとしている。
海賊達は雄のエキスを放とうと自慰を始めていた。
始まったのは自慰だけではない。口での責めを再開させる為に2人の兵士の股間に顔を寄せていく。

それは若いイザ―クにとっては、歓喜以外の何ものでも無かった。
男しかいない海の上で、その男との戯れも禁止されているファーメリア船においては、自らの手だけが、それを慰める唯一の手段でしか無かったのだ。
しかしそれも、幾人もの年上の男たちとの相部屋では儘ならず、精を何日も貯めなければならない状態を、強いられていたといってよかった…

この欲情を解放して貰えるならば、もう相手が自分と同じ性を持った男であろうとも、もう構わなかった。
痛みすら感じるまでに勃起した肉竿を、一刻も早く楽にしたかった…

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す