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龍の踊り食い:緑の竜編
官能リレー小説 - 同性愛♂

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龍の踊り食い:緑の竜編 4

べチャッ
俺は吐き出された勢いそのままにモウセンゴケの様な物に磔にされたらしかった。
剥きだしの背中や手足に透明な糊の様な雫がまとわり付いて動けなくなった。
その雫は水あめの様に柔らかいのだが、どういうわけか手足が微動だにしなかった。当然X字に広げられた手足を閉じる事すらも出来ない。
その粘液からは甘い香りが出ているらしかった。かなりきついものだが、嫌いでは無い香りだった。
俺を固定する葉はゆっくりとうねり、向きを変えて行く。

その行為に思わずベルトコンベアで運ばれていく組み立て中の兵器を連想してしまう。
その運ばれて行った兵器には次の工程が待っている…。
俺はこのままなにもできないままに作業的に溶かされてしまうのだろうか?
だが、その絶望的な予想は大きく外れた。
葉の動きが止まった時、俺の目の前には3人の竜が全く同じ状態で貼り付けられていた…。その荘厳な光景に悲劇的イメージは吹き飛んでしまう。
誰もが逞しく、巨根だ。それを惜しげもなく晒している…。
きちんと鎧を装着している黄の竜を見ただけで興奮をしてくる俺にとっては刺激が強すぎた。
思わず屹立してしまいそうになる。いや、敵に捕獲されている状況でなければ射精すらしていただろう。
4体の雄竜が向かい合う雄々しい空間。
これが花の怪物の上でなければどれだけ神秘的な光景か。
俺は矛盾を抱えた空間に声も出なかった。そんな時、黄の竜が口を開いた。
「皆捕まった…らしいな」
こんな状況でありながら、冷静な声だった。
牡丹色の竜が続く。
「ああ、どういうわけか全く動けない」
葡萄色の竜は不安な声を出す。
「俺達はこれからどうなるんだろうか…」
その怯えた声に牡丹色の竜も恐怖を誘発されたらしかった。牡丹色の雄が漏らす。
「このまま食われて溶かされる…なんてないよな」
黄の竜が怯える彼等を律する。
「とにかくこの化け物の思惑通りに食い殺されるわけにはいかん。小さな異変も見逃さないで。逃げるチャンスを探るんだ」
一回り大きくリーダー格の様な雰囲気だったが、俺の予想通りだった。適格な指示を出してくれた。
俺は更にその指示に付け足す。
「皆それぞれ初対面だよな、全員の名前を把握しておきたい」
指示を出しやすいようにするという意味合いもあったが、単純に彼等を知りたいとの思いが強かった。

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