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霧に包まれたコロシアム
官能リレー小説 - 同性愛♂

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霧に包まれたコロシアム 5

しかしそんなアドルウスもまた、危機に陥っていた。
自慢の剣を鞘から抜くこともできず、屈強な石像たちに捕まえられ、動きを封じられているのだ。
緩慢だが怪力の石像の手が、小さな下履きを身に付けただけのアドルウスの下半身に伸びてくる。
目の前で押し倒された皇子に興奮したのか皇子を奪われた蕾がそんな指令を送ったのか、石像達は完全に発情していた。
ぎこちない機械的な動きで体温も無いのだが、魂が伝わってくるような感じがした。
アドルウスは迷った。彼等は元人間なのだ、下手に立ちまわれば助かる者も助からなくなる・・・。
その迷いが更にアドルウスの動きを封じてしまう。
完全に石像に取り囲まれ、アドルウスからは皇子達が見えなくなった。
意図的にやった事ではなかったが、こうして老人とアドルウスは隔離された。
アドルウスを取り囲む灰色の逞しい男の壁はいつしか全裸になっていた。
股からぶら下がる物を一斉に扱きだす。
しかし、出せる物も無いのかいくら彼等が扱こうともどのペニスも柔らかくたれ下がったままだった。
尿道からは、雄の精ではなく花の蜜の様な香りが放出され始める。一応快感だけはあるらしかった。

一方老人もぼろ布をはぎ取って全裸になっていた。やたらと若々しく長い物がしっかりと立ちあがっている。
それを扱きだした一瞬の隙を突き、ロータスは逃げだした。またも蕾の中へと入ろうとしているのだ。

巨大な華のツボミのなかへと。

「待て皇子、我が愛しの蓮の君よ…」
いまだに粘液をしたたらせる蕾の中心へ戻ろうと、大きな盾ほどもある花びらに頭から飛び込むロータス皇子。
「む、むう!?……これはまた」
老人が思わず股間をさらにたぎらせるのも無理からぬことであったろう。
上半身を蕾に潜り込ませた皇子の腰から下方は、その雌しべの先端部のように尻を老人に向けて、無防備にゆれていたのだ。
「頭隠して尻隠さずとはまさに………逃がしはせぬぞ皇子……おんみの揺れるふぐりも、谷間にひっそりと開花を待つ小さなツボミも、まるでワシをいざなうかのように美しいぞ」
両ひざを立てて左右に揺れる皇子の白い尻肉を逃すまいと、くすんだ色の老人の両手がわしづかむ。
ハエを誘い込むウツボカヅラのそれのように、ほのかに香る少年の汗と体臭に吸い寄せられ、老人の唇が皇子の袋にむしゃぶりついてきた。
(……!?)
中の双玉を転がす熱い舌先と、尻穴の蕾をそよがせる生暖かい鼻息に身を縮ませる皇子であったが、悲鳴をあげた先程とは違って冷静であった。

『………戦士よ……屈強なる戦士よ、わたしの念話が聴こえるか……』

ロータス皇子は股間を這う感触のおぞましさに耐えながら、目を閉じて意識を集中させた。


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